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2018年2月13日火曜日

みんぽう川柳〈一月〉「餅」

選者 島村美津子
特 選
餅つくぞ親父の声に家族の輪
 神戸市 小林尚子

【評】核家族なんて言葉も存在しなかった頃、良くも悪くも親父の存在は強く頼もしかった。
一家総出の餅つきは、父さん母さんは勿論のこと年寄りから子どもまでそれぞれ大忙し、次々に出来上がるお餅を楽しみながら、今はもう失ってしまった光景を揚句は浮かび上がらせてくれる。
入 選
餅つきは家族総出のお祭り日
 明石市 門脇かつ子

白みそかすましか雑煮故郷自慢
 神戸市 長沼幸正

一升もち背負いて泣きし子等三十路
 神戸市 北河豊治

餅の数競う孫らにわれを見る
 神戸市 米本孝正

総入歯大好きな餅食べられず
 神戸市 伊藤マツ子

子の心配歯のない母が餅食べる
 神戸市 梶山洋枝

カナヅチで割ってめでたし鏡餅
 神戸市 玉山歳子

空を舞う餅に我先手が伸びる
 神戸市 塩谷凉子

カキ餅を火鉢かこんで食べたっけ
 神戸市 山本尚代

戦中はたらふく餅の夢ばかり
 神戸市 松尾美恵子

連帯もち届けありがとうの笑顔
 神戸市 曽我節代

まあるいお餅世界へ平和おすそわけ
 神戸市 水田裕子

三千万餅のネバリでのばしたい
 尼崎市 富田明美

戦死せし兄に供える雑煮餅
 神戸市 古賀哲夫

(「兵庫民報」2018年2月11日付)

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