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2018年2月13日火曜日

公契約条例を労働者・行政・事業者・市民の共同で

兵庫労連と兵庫県生活関連公共事業拡大連絡会が一月三十日、神戸市内で公契約条例運動学習会を開催し、労働組合員、地方議員、市民が参加しました。
成山太志兵庫労連議長が開会挨拶し、兵庫労連の運動の柱に安倍改憲を許さないたたかいとともに最低賃金大幅増と公契約条例制定運動をあげており、大いに学んで生かそうと呼びかけました。
講師は労働総研常任理事・元埼玉労連議長の原富悟氏。「公契約の適正化と地域労働運動」と題し講演しました。

原富氏

―公契約条例制定が二〇〇九年、千葉県野田市から始まり、現在、条例で三十九、指針・要項で十七の計五十六の自治体が策定している。
―歴史的に見ると一九九五年に財界が労働力の流動化を掲げ非正規化を求め、政府の社会保障制度審議会が公助から自助への転換を提唱。自治体での「競争こそすべて」「役所の仕事を外部へ」という考え方が加速。公の発注が最低賃金に近づく事態が広がり、問題化した。
―そのなかで二〇〇八年に尼崎市が、住民データ入力にあたっていた非正規労働者の雇用元を外部業者に変更しただけで賃下げを行ったのに対し、労基署が是正を指導。労組もたたかい、大きな問題になった。
―また公契約は、ILOの推計でもGDPの一五%=一千万人の労働者が働き、地域経済や社会に大きな影響を与え、ILO条約は、民間より公が発注する仕事の労働者が好条件であること求めている。
―笹子トンネル事故、山陽新幹線、プールなどの劣化事故などは、単価切り下げが公共サービスを低下させた例。公共サービスの品質を維持するためには単価の「適正化」が求められ、賃金水準を定めた条例が必要。働く労働者の賃金が保障されることで地域経済全体の底上げにつながる。
原富氏は、公契約条例制定の各地の例も紹介しながら、議会で成立させるため、労働者・行政・事業者、市民が共同でとりくむ運動にしていく重要性を語り、この運動が新自由主義的思考への対抗軸を自治体・地域からつくるものでもあると指摘。そのために労働組合も役割を果たそうと訴えました。
最後に、兵庫生公連の小栗秋利議長が、「設計基準単価は四割も上がっているが現場の労働者の賃金は上がっていない。実効性のある条例制定へ学習の内容を生かしてがんばろう」と訴え閉会しました。

(「兵庫民報」2018年2月11日付)

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