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2017年12月3日日曜日

観感楽学

「あなたたちとお会いできるのは今日が最後かもしれない」といわれ、みんな苦笑いした。笑うところではないのだが、「今日が最後かも…」というのは彼女に会うたびに聞かされてきた常套句だからだ▼元神戸市議の貫名初子さんの「白寿」を同じく元市議の堀之内照子さんや尾崎敏江さんなどの呼びかけで祝った。当時の近しい人だけのささやかなお祝いだったが、娘のゆうなさんと連れ立って現れた初子さんのなんと若々しいことか!▼満年齢では来年四月で九十九歳になるが、彼女は常に「数え年」で百歳になるとおっしゃる。ここまでくると九十九でも百でも関係なく、ずっと聡明で一人で生計を立て生き抜いてこられたことに頭が下がる▼昨年、体調を崩し、長年住み続けてきた自宅から娘さんのところに転居されたと聞き心配していたが、会ってみると、足元も耳も眼も不自由なく、愛用のベレー帽をかぶった艶やかな表情に安堵した▼健康維持のため毎日歩いて足を鍛えている高齢者は多いが、貫名さんのすごいところは常に社会活動にかかわり実践するところである。平和運動をライフワークとしながら、消費税なくす会のニュース百名分を自筆で宛名書きをして毎号配送する。転居したいまも、マンションの廊下やテラスを毎日歩いている。頭を使い、足を鍛えている「白寿」の超人である。(D)



(兵庫民報2017年12月3日付)

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