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2016年12月25日日曜日

兵庫民報2016-12-25

《目 次》
  • ▼「最終2カ年行革プラン」:パブリックコメント募集1月6日まで
  • ▼オスプレイ配備撤回を:墜落事故受け抗議宣伝
  • ▼12月県議会:過労死・過労自殺防止のため労働基準法改正求める意見書を全会一致で可決
  • ▼県弁護士会が「共謀罪」法案提出反対パレード
  • ▼がんばります! 小選挙区予定候補:兵庫6・9・10区
  • ▼『JCPマニフェスト』アンケートに感想次つぎ
  • ▼神戸・市民要求を実現する会第6回総会
  • ▼ノーモアヒバクシャ近畿訴訟・傍聴記:2016-12-16
  • ▼青年たちが沖縄ツアー報告会
  • ▼堀内照文エッセイ(4):安倍政権の深刻な行き詰まり
  • ▼日本共産党党兵庫県文化後援会が作品展
  • ▼『怪しい彼女』:神戸映画サークル協議会1月例会
  • ▼段重喜「背中合わせの会談」
  • ▼兵庫山河の会「山河」70号より
  • ▼観感楽学:「個人主義」と「リスペクト」
  • ▼お知らせ:1月の発行予定

県「最終2カ年行革プラン」:パブリックコメント募集1月6日まで

老人医療費助成廃止など暮らし切り捨て計画

兵庫県は十四日、最終二カ年行革プラン(二〇一七~一八年度)の第一次案を公表しました。十一月発表の企画部会案(事務局案)に対して、市町や団体などからの意見を聞いてまとめたということですが、〝暮らし切り捨て計画〟はほとんど変わっていません。
焦点となっている老人医療費助成制度については原案どおり廃止し、新たに「高齢期移行助成事業」を創設。現在の対象者は七十歳までこれまでと同じ助成を受けられるという経過措置を追加したとしていますが、対象要件に「日常生活動作が自立していないとされている者(要介護二以上) 」を加える新制度移行によって、現行より八千人規模で対象者が制限されることになります。
県立美術館、歴史博物館、人と防災未来センター、総合体育館など文化施設利用の高齢者の減免対象を六十五歳以上から七十歳以上に引き上げることも原案どおり。高齢者への文化的な支援も切り捨てます。
また路線バスや老人クラブ、鳥獣被害対策などの県予算を削減し、いずれも市町への負担を増やす方針も変わっていません。高齢者の自動車事故が問題になるなか、公共交通に影響がでる可能性も指摘されています。
農林(水産)振興にむけJA、市町とも連携をとり新たに「地域振興会議(仮称) 」を設置するとしていますが、その概要は明らかではなく、一方で農林(水産)振興事務所地域普及所について原案どおり廃止する計画となっています。
県は、「行革」として来年度から県民の暮らし予算をいっそう削減する計画です。一方で、過大な利用を見込んだ新たな高速道路の建設などは聖域にし、巨額の税金をつぎ込もうとしています。
*
最終二カ年行革プラン(第一次案)についての県民意見(パブリックコメント)の募集が十二月十五日から一月六日の期間で行われています。第一次案と意見募集の詳細は、兵庫県サイト[ホーム>県政情報・統計(県政情報)>行財政・法規>行財政構造改革>「最終二カ年行財政構造改革推進方策〔最終二カ年行革プラン〕(第一次案)」に関する県民意見提出手続きの実施について]に掲載されています。

オスプレイ配備撤回を:墜落事故受け抗議宣伝

平和委員会と憲法共同センター


兵庫県平和委員会は、毎月十五日十七時から十八時に神戸元町・大丸前で沖縄連帯行動を続けています。一九七二年五月十五日の沖縄祖国復帰を記念したものですが、今月は、十三日にオスプレイが沖縄・名護市沖合で墜落したことを受けての行動になりました。
オスプレイはかねてから構造的欠陥機として、沖縄配備後、沖縄はもとより全国的に「日本の空を飛ぶな」「オスプレイの訓練をやめよ」「配備撤回を!」の運動が繰り広げられてきました。十三日の墜落は起こるべくして起こった許しがたい重大な事故です。
全国で抗議の行動や抗議宣伝をとの声が広がる中で兵庫県でも憲法改悪ストップ兵庫県共同センターと共同の行動になりました。
宣伝行動が開始された十七時には寒さが募ってきましたが、オスプレイ墜落事故に対するアメリカ軍幹部の対応や「墜落ではない。不時着だ」との見解を示す日本政府に対し、「許せない!」と九団体十九人が駆けつけました。
兵庫労連、兵庫県原水協、日本共産党兵庫県委員会、新婦人兵庫県本部、兵庫県平和委員会から次々と弁士が、自らの思いと重ねてオスプレイ墜落事故を糾弾し、配備撤回を訴えました。
通りがかった親子連れが「あんなの着水じゃないよね」と母親に問いかけながら署名していきました。
用意したビラもほぼ配布し尽くし、署名も十五筆集まりました。
(後藤浩=兵庫県平和委員会)

12月県議会:過労死・過労自殺防止のため労働基準法改正求める意見書を全会一致で可決

日本共産党とひょうご県民連合が提案

十二月五日から始まった定例兵庫県議会(十二月議会)が十五日で閉会しました。
*
十五日の本会議では、日本共産党とひょうご県民連合が提案した「過労死・過労自殺を撲滅するための労働基準法改正等を求める意見書」が、全会一致で可決されました。
大手広告代理店の新入女性社員の過労自殺など過労死・過労自殺が大きな社会問題になるなか、この意見書は、「時間外労働時間の上限規制」「『インターバル規制』の新規導入」「違法な働かせ方の罰則強化」「労基署の体制整備」を政府に求めています。
傍聴に来ていた兵庫過労死を考える家族の会の西垣迪世さんは、「息子はただ仕事を頑張っただけで命を奪われた。過労死・過労自殺は、まだなくなっていない。今日の意見書が全国に波紋を投げかけたと思う」とコメントを寄せました。
また同日、議案に対する討論に、いそみ恵子県議、庄本えつこ県議が、請願に対する討論に、きだ結県議がたちました。
いそみ県議は、知事、副知事などの期末手当て引き上げや県営住宅の建て替えにおける戸数削減、公共施設の指定管理者が議決なく一定の範囲内で料金を引き上げることができる利用料金制度などに反対を表明、県民の利益を守る立場で討論を行いました。庄本県議は、議員提案の議員期末手当ての引き上げに反対を表明しました。
きだ県議は、「障害児者の生きる基盤となる『暮らしの場』の早急な整備を求める意見書提出」「給付型奨学金制度の充実を求める意見書提出」「三十五人学級の前進、教育の無償化、教育条件の改善」など十本の請願に対して採択を主張しましたが、いずれも不採択となりました。

県弁護士会が「共謀罪」法案提出反対パレード


兵庫県弁護士会が「いわゆる共謀罪法案の国会提出に反対する街頭パレード」を12月18日、神戸の東遊園地から三宮センター街西端まで、弁護士や市民ら200人を超えるパレードを行い、捜査のために会話を監視するなど日常生活と人権に大きな影響を及ぼす「共謀罪」の危険性を街行く人々に訴えました。

ヒマリオンのコスプレで参加した市民も

がんばります! 小選挙区予定候補

9区 新町みちよさん


二〇一二年、二〇一四年につづいて三度目の衆議院兵庫九区立候補です。
九区は、民主党が政権をとった二〇〇九年の総選挙で、兵庫の十二選挙区のうち唯一、現職の自民党候補が議席を得た選挙区です。第二次安倍内閣誕生の二〇一二年総選挙でも、維新、民主、共産を抑え圧勝。前回の二〇一四年では、他の政党は出馬せず、自、共対決で、私との一騎打ちでした。
しかし、今度は違います。野党共闘を勝ちとり、野党統一候補をたてての一騎打ちです。
安倍政権の暴走は加速し民意と大きくかけ離れています。戦争法の強行、自民党改憲案をベースに憲法改悪の策動、TPPや「年金カット法」「カジノ法」のごり押しなど。受け皿が整えば安倍政権を打倒できます。
十一月二十五日の対政府交渉では、淡路への唯一の自動車道の高速料金の引き下げをはじめ、来年スタートの介護の新総合事業が「いまだに市民への説明もなく、事業所やボランティアだのみで成り立つのか」と、実態を示し厚労省の責任を追及しました。また、明石市議会全会一致で要望のホームドアの設置や駅乗務員配置の拡充を求め、アレルギー児童の「命にかかわる」と「全小中学校へ栄養教諭の配置」などを国に要求してきました。
兵庫九区選出の自民党議員は、TPPでは自民党を代表して賛成討論まで行いました。また議員立法である「カジノ法案」の提案者で、「しんぶん赤旗」が暴露した、カジノ関連企業から献金を受け取っていた一人でもあります。二〇一三年から三年間、合計で百十一万円もらっていました。金権腐敗を絵に描いたようです。
明石市では、安保法制=戦争法案廃止をめぐって「安保法制=戦争法廃止総がかり行動明石」ができ、民主団体と政党では、日本共産党と新社会党との共同行動がすすんできました。

◇兵庫九区(明石市、淡路市、洲本市、南あわじ市)

新町みちよ(しんまち美千代)(69)新
〈役職〉党東播地区副委員長、党兵庫九区国政対策委員長。〈略歴〉県立明石南高校卒。KDD勤務。消費税をなくす会全国世話人など歴任。九九年県議初当選・三期、党県議団政調会長など歴任。

6区 吉岡けんじさん


参議院選挙での野党+市民の共闘を九区でも広げ、比例選挙で日本共産党の躍進を勝ちとり、安倍政権打倒へのたたかいを大きく進める先頭に立って奮闘する決意です。
私は二十八年前、中小企業で働きながら夜間大学(大阪工業大学Ⅱ部)に通い、「日本は学費が高い、何とかしなくては」と自治会活動するなか、東京で行われた消費税導入反対集会に参加した際に入党しました。
いま、大学に通う長女を通じて、学費は大幅に高くなり、消費税や年金、奨学金などの負担も増え、学生を取り巻く環境はいっそう悪くなっていると感じています。また、働く環境も非正規化が進んだことにより、低賃金・過密労働で労働者は苦しみ、中小企業は消費税とアベノミクスによる物価高に苦しんでいます。
自分の進みたい道を選択できない、まじめに働いても未来に希望が持てない格差社会を作ってきた自民党政治は終わらせなくてはなりません。
TPP、年金カット法案、カジノ解禁推進法案など、多くの国民が反対しているにもかかわらず、強行採決を繰り返す安倍政権は自民党政治の末期状態です。何としても打ち倒して新しい政治を切り開きたい、総選挙で悪政を進める自公と維新を追い落とす先頭に立って頑張ろうと候補者を決意しました。
格差と貧困をただす「四つの改革(税金の集め方、使い方、働き方、中小企業を根幹とする産業構造の変換)」を必ず実現させたく思います。
兵庫六区には、自衛隊の基地もあり自衛隊員や、その家族もたくさん居ます。若者を戦場に送ることは絶対に許されず、南スーダンへの派兵は、他人事ではありません。
憲法をしっかり守って「平和の国」を子どもたちに引き継いでいくことが大人の責任です。戦争法は行使することなく廃止させたく思います。
昨年、憲法違反の安保法制=戦争法をきっかけに、いまの政治・社会を変えたいと思うたくさんの若者が立ち上がり、市民と野党の共闘が広がっています。街頭宣伝をしていても、「今の自民党はむちゃくちゃや。もっと頑張ってもらわんと」と、これまでになく声をかけられます。日本共産党への期待に応えるべく全力で頑張ります。

◇兵庫六区(伊丹市、川西市、宝塚市)

吉岡けんじ(よしおか健次)(47)新
〈役職〉党阪神北地区常任委員、兵庫六区国政委員長。〈略歴〉大阪工業大学二部経営工学科卒。イーグルシステムエンジニアリング(現・新生電子)、エムズテクノロジー勤務。一四年川西市議選、同年衆院兵庫六区立候補。

10区 金田峰生さん


私は今回、裏方にまわり、比例代表の前進と八区での堀内議員当選をはじめとする、小選挙区での前進のために働くつもりでした。しかし、十区で候補者を立てない訳にはいきません。
正直、荷が少々重いのですが、決意したからにはこれまで同様、勝ちにいきます。
二〇一二年の衆議院選挙が終わった時、私は「こうして革命は始まるのかもしれない」と思いました。自公政権に戻りはしたけれど、「二大政党の政権選択」という共産党排除の攻撃が破綻しました。日本共産党は、地歩を維持しました。
あれからわずか四年で、私たちは今、野党連合政権を、現実味をもって考えるに至っています。確かに安倍自公政権と日本維新の会は国会で数の力による強権的暴走政治を進めましたが、それは政権の強さではなく、道理のなさであり、追い詰められての暴走に他なりません。
オスプレイが墜落しました。米軍と日本政府の姿勢に、国民の怒りが沸騰しています。
兵庫県にもブラウンルートと呼ばれる米軍の超低空飛行訓練ルートが設定されています。そこをオスプレイも飛ぶ可能性がある。
以前私は、ブラウンルートにかかっている自治体を訪ね、オスプレイ配備に反対するよう申し入れましたが、どの首長さんも「住民の頭上を飛ばさせない」と言われました。
TPP、年金、カジノ。どれも国民過半数が反対しています。
年金が悪くなったのは、高齢者が増えたからだという攻撃がずいぶんやられ、世代間分断がやられましたが、国民は今、「アベノミクスがさも、うまくいっているかのように株価をつり上げるため、国民の大切な年金まで手を付けるデタラメをやっている」と世代を超えて厳しい批判の目を向けています。
安倍自公政権と国民との矛盾は目に見えて深くなっています。
参議院選挙時に、兵庫でも野党と市民の共同が実現し、野党共闘も前進しました。これまで共産党の必要性は認めても、「刺身のわさびでいい」と言っていた人が、今は共産党を強く大きくしようと思うようになっています。
朝宣伝で、これまで他会派を応援していたという人が、「やっぱり共産党やないとあかんな」と言われました。
みなさん。一緒に面白い選挙をやって、勝利しましょう。

◇兵庫十区(加古川市、高砂市、加古郡)

金田峰生(かねだみねお)(51)新
〈役職〉党県常任委員、党国会議員団兵庫事務所長、党県農林漁民部長。〈略歴〉元県議一期。一三年、一六年参院兵庫選挙区立候補。

『JCPマニフェスト』アンケートに感想次つぎ


「日本共産党綱領」そのもので対話を広げようと日本共産党神戸西地区委員会は、「JCPマニフェスト」パンフレットを返信用封筒付きのアンケートとともに後援会員宅などにとどけています。地区事務所には毎日、マニフェストを読んだ感想が寄せられています。
「初めて手にした」という須磨区の男性は「共産党綱領を拝読。充分の理解が得られました。戦争末期を過ごした八十二歳の私には当時、共産党を否定した教育の残滓が未だにあり困ります」と感想を寄せました。
十一月の党演説会にも参加した垂水区の女性は「堀内さんにお逢いできうれしかったです」「しっかり応援しております。マニフェスト勉強します」とアンケートを返送。後日、地元の党支部長と市議が訪問して呼びかけると、女性は入党を決意しました。↖
垂水区の男性は、日本共産党が一歩一歩、日本社会を変革する活動をしていることに「なんとなく理解できる」としながら、「もう一度あらためて通読してみる予定」と感想を書いています。「まだまだわかりませんけど、徐々にわかってくると思います」という人や「与党の政治家に読ませたい」などの書き込みも寄せられています。

神戸・市民要求を実現する会第6回総会

来年の市長選挙へ市政検証と市民要求実現に


神戸・市民要求を実現する会の第六回総会が十二月十四日に行われました。総会には、加盟団体から約二十人が参加し、主催者として来夏に行われる知事選に立候補表明している津川知久代表委員が開会あいさつを行いました。
二〇一六年度の活動報告の後、十七年度方針では――
①十六項目の重点要望をもって神戸市との交渉を行う②加盟団体は各団体の行動に参加し力の結集と連帯を深める③子供の医療費無料化・中学給食の自校調理方式での実施・小学校給食費値上げストップ署名などの子育てアクションを成功させる④神戸の交通問題について公共交通を自治体の責任で拡充をもとめる⑤市民連続講座の開催⑥要求実現に加盟団体の意思統一を固めること
―の六つの活動方針と、
▽来年二月上旬に設定する神戸市との交渉にはすべての団体が参加すること▽小学校給食費ストップ署名について二月までに二万筆の署名達成▽「ストップ!神戸空港」の会が神戸空港開港日の二月十六日に予定している宣伝・集会への参加、八月に予定している総会への共催
――の三つの確認を行いました。
加盟団体からは、それぞれの取り組みが報告され、▽中学校給食では神戸市との交渉や議会陳情などを粘り強く取り組む中で自民党会派の議員からもデリバリーでの給食について疑問が出てきていること▽待機児童ゼロの問題に関連し、公立保育所が閉園され認定こども園に移行されていること、幼稚園の廃園問題についても不安が解消されていないこと▽医療費無料化については「『コンビニ受診』が増える」として当選時の公約を守れていない現状――が指摘されました。
そのほかに、市民の足として公共交通の問題や、開港から十年が過ぎ膨大な負債を残したまま売却されようとしている神戸空港の問題、日本で唯一の潜水艦造船が行われてる神戸港で、働く人たちに対して防衛省が個別に聞き取り調査を行っている実態などが報告されました。
加盟団体からの意見・報告を受け久元市政の三年間を市長選の公約をもとに検証を行い、来年の市長選に向けて市民の要求を実現するために活動をしていくこととしました。(岡崎史典=同会事務局長)
開会あいさつをする津川氏

ノーモアヒバクシャ近畿訴訟・傍聴記:2016-12-16

国側の「引き延ばし作戦」認めず

副島圀義
十二月十六日。大阪高裁と地裁と、それぞれでの弁論。
高裁での前回十月の弁論について筆者は「国側が医師を証人に立てたいと言い出したが、原告側が『その医師は、発病原因にはいろいろある、と一般的に論じているだけ。肝心の放射線被ばくと発病の関係は知らない。証言の意味がない』と厳しく反論」と報告しました。
国側は今回も医師証人を申し立てましたが、裁判長は「医師意見書と、それへの反論を調べれば足りる。証人は採用しない。あと三回の弁論で結審したい」としました。

地裁では次々とあらたに提訴する方がおられるなか、提訴後三年以上経つ方もあり、弁護団は「早く原告本人や医師の証言を」と要望。三月にお一人について原告と医師の証言が決まりました。
同じことをダラダラと繰り返す国側の「引き延ばし作戦」が裁判所の心証も悪くしているのでは?と感じたのは筆者の願望からでしょうか?

〝原爆症認定のあり方をともに考える場〟として始まった国と被爆者側との「定期協議」が、十二月十二日、二十三か月ぶりに開かれました。
地裁で原告代理人は「定期協議」の様子を紹介し、
―厚労大臣は〝行政と司法とでは審査の仕方が違う。それでいい〟と言った。これは〝被爆者が国を相手に訴訟で争う必要のないようにする〟という国と日本被団協との確認書を無視するものだ。司法判断を受け止めようとしない態度を国に改めさせる役割を、裁判所は担ってほしい―
と述べました。
厚労省が持ち掛けてきた「定期協議」なのに、なんら新しい提案もなく国のやっていることの正当化しかない…。「とにかく協議の場はつくった」とのアリバイづくり、さらには「核兵器禁止条約への交渉開始に反対」した日本政府への批判かわし、だったのか?とは、筆者の感想です。

青年たちが沖縄ツアー報告会

〝自らの主権の問題として一緒にたたかいに参加しましょう〟

基地の実態調査と高江のたたかいに参加してきた青年による報告会を十二月十七日に芦屋市民センターで行いました。今回のツアーに取り組んだ民青同盟兵庫県委員会が主催し、革新芦屋の会や新婦人芦屋支部、年金者組合芦屋支部、芦屋平和委員会、原水爆禁止芦屋協議会、芦屋民商、東神戸医療互助組合芦屋支部、日中友好協会芦屋支部、日本共産党西宮芦屋地区委員会の九団体の賛同で開催しました。


はじめに沖縄戦と基地問題について資料館で学んだことをクイズ形式で紹介しながら、普天間基地や嘉手納飛行場で見た基地の実態を写真や映像を交えて報告。埋め立てられようとしている海がどれだけ豊かな海なのか、水中カメラで撮影したサンゴ礁と色とりどりの魚の写真や映像でも紹介されました。
つづいて、高江のたたかいについて報告。メンバーが参加した十四日は、自衛隊のヘリが基地建設のための重機を運ぶ異常事態が起こった直後であり、高江の集会で弁護士が「自衛隊法はポジティブリストと言って、書いていないことはやってはいけないことになっている。その法律に照らしても今回の事例は違法だ」と告発していたことも紹介されました。
また、たたかいに参加した当日撮影された基地建設反対運動のリーダー山城博治さんのスピーチ動画も上映しました。「体を張っても基地建設を止める」と選挙で公約したにも関わらず村道を基地建設のために使わせている東村村長の対応を批判し、自分たちが声をあげていくことを強調している山城さんの姿を紹介。「こうしたたたかいに絶望せず、展望を持っているのがすごい。沖縄の問題は沖縄だけでなく、自分たち本土にいる主権者としての問題だということを今回学びました。沖縄を〝応援〟するのではなく、自らの主権の問題としてたたかいに参加しましょう。知ってもらった人にも一緒にたたかいに参加してもらいましょう」と報告を締めくくりました。
フロアからは「若者がこうして行ってくれてうれしい。これをこの場だけの感動にせず、選挙につなげたい」などの感想が語られました。
最後に、ドキュメンタリー『命の森高江』を視聴し、報告会を終えました。
(上園隆=民青同盟県委員長)
スライドも使って報告

堀内照文エッセイ(4):安倍政権の深刻な行き詰まり

再延長をしてまでカジノ解禁・推進法案をごり押しして閉幕した臨時国会。安倍総理が「自民党は結党以来強行採決など考えたこともない」といったそばから、自公と維新は、TPP、年金カット法案、カジノ法案と、重大な法案を立て続けに衆議院で強行採決しました。
アベノミクスがうまくいかないなかで固執してきたのがTPPでしたが、トランプ氏の登場で発効の見通しが立っていません。それでも「日本の決意を示す」と強行。それ自体が、今後の米国との二国間交渉にむけて〝日本がここまで譲歩する〟という国際宣言となり、さらなる譲歩を迫られる危険なことです。
TPPに見込みがなくなると今度はカジノ。しかしカジノは、他人からお金を巻き上げるだけで、新たな富を生み出すわけではありません。しかも多くの依存症患者を生み出すなど、人の不幸の上に立って何が成長戦略か。政治の退廃の極みです。
経済対策というなら国民の懐をあたためてこそ、です。しかしやったことは年金カット。給付は減らしながら、莫大な積立金はさらに増やし続け、アベノミクスを支える株価対策につぎ込み続けます。しかし、それとてうまくいっていないからTPP、カジノと飛びついてきたのです。まともな経済対策すら打ち出せず、打つ手すべてが泥沼に陥っている――安倍政権の行きづまりは深刻です。こんな政権は、国民の手で一刻も早く終わりにしなければなりません。
(日本共産党衆院議員)

日本共産党党兵庫県文化後援会が作品展

働き、学び、たたかう仲間、作品を前に会話弾む

日本共産党兵庫県文化後援会主催で「働き、学び、たたかう仲間の第八回作品展」を十二月十五日から十九日まで、高速神戸駅西口前の「ギャラリー・メトロ」で開催しました。
作品展には十六人から絵画、書、漫画、写真、川柳など四十二点の作品が会場いっぱいに展示され、改札を出た人や通りがかりの人々が次々と鑑賞していました。鳥の写真の前では「これはどうやって撮ったの」とか、沖縄の書や川柳を見て「安倍は早く辞めさせねば」など会話が弾み、堀内照文衆院議員や津川知久県知事予定候補も来られ談笑しました。「もっと広い場所でたくさん観たいですね」という声もあり、実行委員会でも検討したいとしています。
(堤隆二)

『怪しい彼女』:神戸映画サークル協議会1月例会

人生は、何度やっても素晴らしい!


韓国で大ヒットを記録し、中国、日本、タイなど世界中で次々とリメイクされる『怪しい彼女』。二十歳に若返った毒舌おばあちゃんが巻き起こす騒動に笑って泣いて、そして元気が出る作品です。
ある日突然、外見が二十歳に戻ってしまった七十歳のマルソンはオ・ドゥリとして生きはじめます。頑固だけど愛らしいオ・ドゥリが実に魅力的。オ・ドゥリの若者離れした「怪しい」振る舞いに大笑いし、歌手になる夢を実現していくその姿に胸を高鳴らさずにはいられません。
主演のシム・ウンギョン自身が歌う七〇年代にヒットした数々の名曲も聴かせます。歌詞とメロディー、そこに込められた情感がぴったり合い、主人公の波乱万丈な人生と重なります。
女手ひとつでわが子を育ててきた主人公は、日々の生活に追われる人生を生きてきました。そんな彼女が再び二十歳の容姿を取り戻し、天性の才能を生かして人生を歩んでいきます。夢を実現し、恋に胸をときめかせる彼女が改めて気づくかけがえのない家族への愛情。人生は何度やっても素晴らしい。そんな温かい想いが観る人の心を満たすに違いありません。
(桑田葉子)

『怪しい彼女』

(2014年/韓国/125分)監督ファン・ドンヒョク/1月20日(金)①11時②13時30分③16時④19時、21日(土)①11時②13時30分③16時④18時30分/神戸朝日ホール/一般当日1,700円(前売1,300円)、シニア・障がい者・大学生1,300円、中学生・高校生500円/☎078‐371‐8550、URL http://kobe-eisa.com/

段重喜「背中合わせの会談」


兵庫山河の会「山河」70号より

歯科医にて八〇二〇大丈夫言われ誇らし母に感謝す
鵜尾和代

固き土押しのけ庭のそこここに水仙の芽の真っ先に出づ
塩谷凉子

鳩にまじり雀も餌を求めくる生命あるものすべてたくましく
古賀悦子

花嫁にそっと手をそう吾子見つむ我の知らざる歳月永し
山下洋美

マイク出し好きな遊びはと孫が問う竹馬ですと答える私
新井幸

ナナカマド赤く燃え立つ目の奥に信濃の旅が今も蘇る
高木庸子

北風が冬の訪れ告げてゆく木々の葉落とし枯葉舞い散る
古賀哲夫

いろは坂燃え立つもみじ横に見てバイクでかけし二十の秋よ
山下勇

反戦を貫く党に最後には理解示して母は逝きたり
岸本守

カーテンの隙間より朝日差し熱い紅茶で一休みする
大中肇

強行採決に唇かみしは幾たびぞ悔しかりし日忘れはできぬ
安武ひろ子

核廃絶国連決議に背を向けて反対の意志アメリカの傘
西澤愼

観感楽学:「個人主義」と「リスペクト」

明石・中崎の海岸に市立中崎公会堂があります。文化庁の登録有形文化財となっている風格ある建造物です。由緒を伝える碑には「明治四四年設立。こけら落としに夏目漱石が講演」と文字が刻まれています。漱石の日記を調べてみると同年八月十三日に「午後公開(ママ)堂で演説」となっています。建物が完成して二週間後のこと▼当日の演題は『道楽と職業』。小森陽一氏の近著『夏目漱石、現代を語る』に全文が掲載されています。ここで展開された思考の道筋が、三年後の一九一四年に行われ、のちに有名になる講演『わたしの個人主義』へつながっていくと小森氏は指摘しています▼一四年といえば第一次大戦が始まり社会には国家主義的気分が高揚。しかも学習院という「社会的地位の好い」学生に対し、大切にすべきは「個人主義」だと語り、それは「他の存在を尊敬すると同時に自分の存在を尊敬するというのが私の解釈」と説明しています▼ハテ、そんな言葉をどこかで聞いたような? そう、シールズのメンバーのいうリスペクトに同じ。一方通行の尊敬ではなく互いに個としての尊厳を認めあう関係がリスペクト。漱石のこころ、いま若者によみがえる。(T)

お知らせ:1月の発行予定

1日付「新年号」は通常と同じく4面建です。8日は発行せず29日付を代わりに発行します。15日付と22日付は通常どおりの発行です。

(「兵庫民報」掲載)

日付順目次