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2016年8月28日日曜日

戦争法を廃止せよ:兵庫県内各地で19日行動

戦争法強行採決の昨年九月十九日以後、毎月十九日には国会前をはじめ全国で、いっせいに戦争法廃止を求める連帯行動がとりくまれてきました。八月十九日には、神戸をはじめ各自治体、地域で多彩な行動が行われました。

神戸


神戸元町・大丸前では、直前まで激しい雨でしたが、憲法改悪ストップ兵庫県共同センターがよびかけ、労組、市民団体が集まり宣伝をしました。

日本共産党の松田隆彦県委員長も弁士に立ち、安倍首相は選挙では憲法問題を語らず、多数議席を占めたら改憲を言い出すのはひきょう極まりないと批判。自衛隊の南スーダン派遣で危険がせまっていることを訴え、戦争法廃止・憲法を守る共同のたたかいを発展させようと訴えました。

若者が「応援してます」とこたえてくれたり、夫婦で「その通り。安倍さんの暴走やめさせて」との声を寄せてくれるなどの反応がありました。

丹波



丹波市では十九日、春日のアルティ(スーパーマーケット)前に十一人が集まり、初めに演説をしたあと、みんなでコールをしながら三十分ほど町中を歩きました。

丹波市九条の会連絡会では、九のつく日(九日は氷上、十九日は春日、二十九日は柏原)に「アピール散歩」と名付けた行動を、雨の降る日も、冷たい風が吹く日も、焦げるような暑い日も、昨年からずっと続けています。「戦争法」が強行される前後は参加者も多く、毎日のように行いました。

今は月に三回、十人前後の参加者ですが、「戦争法」を絶対に廃止しなければ、と頑張っています。(藤井元洋=同連絡会事務局)

加印



加古川駅前広場では、加古川市・高砂市・稲美町・播磨町の「戦争させない・憲法壊すな二市二町総がかり行動実行委員会」の呼びかけに応え二十九人が参加して、シール投票、タペストリーやスローガンの掲示、リレートーク、コールを繰り返し、安保法制廃止をめざして宣伝行動が取り組まれました。
(立花俊治)

明石



「安保法制(戦争法)廃止・総がかり行動明石」は十九日夕、明石駅前で「戦争法は廃止・野党共闘の前進、アベ改憲は許さない」と宣伝活動を行い、五十人が参加しました。

強行採決からちょうど一年となる九月十九日に午後三時から明石公園で行う集会とパレードの案内ビラは用意した五百枚すべてを配付しました。

尼崎



ストップ戦争法立花連絡会は、十九日夕、立花駅南側で定例の宣伝行動を行いました。昨年の九月十九日に戦争法が強行されて以来、毎月十九日に実施。これまでに延べ十一回二百十八人が参加し、二千万署名は三百七十二筆集めています。

この日は、七人が参加し、かわるがわるハンドマイクで訴えながら憲法共同センター作成のビラを配布しました。

まだ、日中の極暑が続く中でしたが、「秋から始まる国会では、憲法を変えて戦争する国にするのか、九条をまもって平和な日本をつくるのかが大きな焦点になる」と訴えました。

参加者からは、「暑い中だったが、いつもよりビラの受け取りがよかった」との感想が寄せられていました。
(嵯峨操)

芦屋


日中友好協会芦屋支部、新婦人芦屋支部など市内の九団体が集まり共同行動をしている「戦争する国づくりストップ!芦屋連絡会」では、十九日もJR芦屋駅ミスド前で宣伝行動をしました。

戦後七十一年目の夏、やっぱり九条を守りたいと憲法共同センターのビラを配りながら、革新芦屋の会、芦屋平和委員会、日本共産党芦屋市委員会の参加者が交互にマイクを持ち訴えました。

「おかしい方向に(国は)行っているね」など声をかけてくれる方や、ビラを見て戦争法廃止の署名に駆け寄ってくる若い男性などがありました。

「芦屋連絡会」では、月一回の会議で十九日の宣伝行動をこれからも計画していきます。
(木野下章)

姫路



「平和を願う姫路市民の会」は日本が連合国に対して無条件降伏を申し出てから七十一年(と五日)、そして戦争法が強行採決されてから十一カ月目の八月十九日の夕方、日本を再び戦争をする国にしないためにJR姫路駅北ピオレ前でアピールを行いました。

また強行採決から一年の九月十九日には大規模な集会・パレードを企画中です。
(出田馨=西播労連事務局長)

(2016年8月28日付「兵庫民報」掲載)

強行採決から1年:9月19日11時~13時一斉宣伝を

総がかり行動兵庫県実行委員会が呼びかけ


戦争法強行採決から一年となる来月・九月十九日には神戸、姫路、尼崎はじめ県内全地域で十一時から十三時の間で宣伝を行おうと、5・3集会を開催した「総がかり行動兵庫県実行委員会」が呼びかけています。


(2016年8月28日付「兵庫民報」掲載)

「ストップ!神戸空港」の会総会

「ストップ!神戸空港」の会は八月二十日、第十五回総会と学習会をあすてっぷKOBEで開催しました。

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神戸空港は、今年二月に開港十周年を迎えました。しかし旅客数も空港用地の土地売却も当初計画を大きく下回っています。空港本体の運営では、十年で合計十六億円の大赤字です。久元喜造神戸市長は、起死回生を空港「運営権」の民間売却にかけようとしていますが、財政が好転する見通しは示せていません。

「会」は、市民の反対の声を無視して開港を強行する際、神戸市が「市税と雇用増加」「市民福祉に還元」などと説明してきたことの再検証をもとめました。しかし神戸市は「空港だけの効果を算出するのは困難」。実績が予測を下回っているのは「リーマンショックなど社会経済状況の激変が原因」などまともに回答しようとしていません。

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第一部の総会では、北岡浩事務局長が、開港してから十年たつ神戸空港の現状と、「会」の活動について報告しました。

「会」は空港十年を検証するフルカラーパンフレットを六千冊作成し、すでに五千冊を普及しています。北岡氏は「実態を市民に知ってもらい、今後の空港の在り方を広く議論したい」とよびかけました。

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第二部では、空港の失敗に反省することなく三宮大開発をすすめる久元神戸市政の検証をテーマに、「神戸版地方創生を斬る」と題して奈良女子大学の中山徹教授が講演しました。

講演する中山徹教授

中山氏は、安倍内閣がすすめる新たな国土と地域の再編計画で地域の公共施設の統廃合などが焦点となっていると指摘。人口減少のなかで東京に投資を集中し、府県をコンパクトに縮小する施策がすすめられるなか、神戸市では三宮に一極集中し、地域の小中学校や幼稚園や市営住宅、会館は再編縮小という形ですすめられようとしていることについて、「人口減少を施設の削減で対応するのではなくゆとりあるものに変えていく。限られた財源を人々の生活を支える公共事業にこそ活用するべきです。二十世紀につくられた国土や神戸市をどうするか、負の遺産もある。今の政府や神戸市長らは彼らなりに神戸をつくりかえるビジョンを示している。市民の側もどういう神戸をつくるかのビジョン・提案を考えるべきです」と述べました。

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「会」の代表委員の武村義人医師は、主催者あいさつで「安倍内閣の補正予算にあわせ、湾岸道路などあらたな大型開発も始まろうとしている。大開発の一方で地域の生活環境やインフラを後回しする市政でいいのかが今後問われる」として、どんな神戸をつくるのか、今日の学習会を出発点に一緒に考えていきたいとしました。
(前田明)

(2016年8月28日付「兵庫民報」掲載)

後期高齢者医療広域連合議会:75歳以上の保険料軽減特例維持・継続を

8月16日に行われた兵庫県後期高齢者医療広域連合議会に兵庫県社会保障推進協議会と全日本年金者組合兵庫県本部から「後期高齢者医療の保険料の軽減特例の維持、継続を求める請願書」が提出されました。

現在、75歳以上の低所得者の保険料を平等割で9割、8.5割に、一定所得以下の所得割を5割に、被用者保険の元被扶養者の均等割を9割にして所得割をなしにする軽減特例措置が行われています。政府は、2017年度からこの特例措置を廃止しようとしています。大眉均議員は、請願の紹介議員として低所得者の保険料の軽減特例措置を広域連合として維持、継続を政府に要求してきたことから請願の採択を求めました。養父市の藤原敏憲議員は賛成討論をしました。請願は、2人の議員しか賛成がなく不採択となりました。

大眉均議員は、一般質問で特例措置を廃止された場合の影響と今後の対応について質問しました。蓬莱勉広域連合長(小野市長)は全国の広域連合とともに軽減制度の維持、継続のために要望していくと答えました。東野展也事務局長は、特例措置が廃止された場合、9割軽減で151,063人(21.14%)、8.5割軽減で112,122人(16.69%)、所得割5割軽減で63,690人(8.91%)、被用者保険の元被扶養者で61,172人(8.56%)合計388,047人と加入者の54.31%に影響が出ると答えました。

そのほか、2015年度の決算、補正予算、条例の制定、改正などが審議されました。

日本共産党の2人の議員は、保険料滞納者に対する短期保険証の交付や差し押さえ、健診の受診率向上、歯科検診の全市町での実施、医療費の一部負担金の減免などについて質問しました。

(2016年8月28日付「兵庫民報」掲載)

日高医療センターに病床全廃の動き:第4回兵庫の地域医療を守る交流集会

第四回兵庫の地域医療を守る交流集会が、兵庫の地域医療を守る会主催で八月二十一日に神戸勤労会館で開催されました。

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地域医療を守る但馬の会の千葉裕代表

地域医療を守る但馬の会の千葉裕代表が、地域医療構想を受けて日高医療センターの全病床ベッドを廃止する動きが出ていることを紹介し、日高地域の住民主体のたたかいと但馬全体の力を結集して日高医療センターを守る決意を表明しました。

地域医療構想は但馬の人口減少を病床削減の理由としていますが、豊岡市では、入院患者の多い六十五歳以上の高齢者人口が二〇一〇年の二万三千九百六十五人から二〇四〇年には二万四千百九十五人へ長期的に増加していくため、むしろ病床増が求められます。日高地域の住民も病床廃止の話はほとんど知らされておらず、住民の理解も得られていません。千葉さんは、こうした地域や患者の実態をみない、住民無視の一方的な病床廃止を厳しく批判しました。

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森本真神戸市議は、先端医療センター病院と中央市民病院の統合、神戸アイセンター病院の開設など、安全性の確立されていない高額の保険診療外治療や医薬品などの開発をすすめ、研究者、臨床医と医療関連企業を集積する神戸医療産業都市の新しい動きの問題点を報告しました。

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苦瓜一成姫路市議は、県立姫路循環器病センターと製鉄記念広畑病院の統合の動向と姫路の地域医療と介護を守る会の取り組みを報告しました。

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兵庫の地域医療を守る会事務局の副島圀義さんが、県立柏原病院や県立西宮病院などの県立病院改革の動向について報告しました。今西(筆者)が当面の取り組みとして、公立病院改革の情報収集と対応、介護要支援の新総合事業化でサービスを後退させない、国保都道府県単位化に向けた準備の三つを重視すること、日高医療センターを守る取り組みを全県の力をあげて支援することを提起し、参加者全員で確認しました。
(今西清=県社保協地域医療部会代表)
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(2016年8月28日付「兵庫民報」掲載)

武庫川灯ろう流し第50回:不戦の願いこめ半世紀


平和祈願武庫川灯ろう流しの夕べが、武庫川の河川敷公園で行われ約六十人が参加しました。

武庫川灯ろう流しは、日中戦争勃発三十周年をきっかけに一九六七年から始められ、今年で五十回目。日中不再戦や被爆者支援、核兵器廃絶、憲法九条をまもる誓いの行事として続けられてきました。

会場には、四十七年前の「兵庫民報」の記事など、五十年の歴史のパネルが展示されました。

実行委員長として日中友好協会西宮支部の渡邉功さんが「歴史の教訓を伝えるのが私たちの役目」とあいさつ。世話人の辻おさむ尼崎市議は、五十年の歴史を振り返るとともに、第五回時の声明「平和への誓い」を紹介し、「今の私たちの思いでもある。再び戦争の惨禍が起こらないよう平和の精神を受けつぎ、ともにがんばりましょう」と呼びかけました。

50年の歴史を報告する世話人の辻おさむ尼崎市議(左)

また西宮の阿波角孝治さんが灯ろう流しの思い出、尼崎原爆被害者の会の山下喜吉会長があいさつをしました。

庄本えつこ県議、徳田稔・辻おさむ尼崎市議、いそみ恵子県議、杉山たかのり・佐藤みち子西宮市議、森しずか芦屋市議が参加しました。尼崎の稲村和美市長、西宮の今村岳司市長、八木米太郎議長、日本共産党の堀内照文衆院議員からメッセージが寄せられました。

参加者は、西宮・海清寺の僧侶の読経とともに献花し、武庫川に灯ろうを流しました。

(2016年8月28日付「兵庫民報」掲載)

地域に根付いた荒田平和盆おどり


「戦争ノー! 核兵器ノー! 原発ノー!」を掲げ荒田平和盆おどりが今年も八月十九、二十の二晩、神戸市兵庫区の荒田公園で行われました。

地域の住民や労働者、業者などでつくる実行委員会の主催で一九六七年から行われ、震災による中断はあったものの、いまや地域にすっかり定着しています。

今年は憲法施行七十年特別企画として前日の十八日に公園内の地域福祉センターでビキニ被災漁船員・遺族を訪ねるドキュメンタリー映画『わしも死の海におった』の上映会も開かれました。また原爆写真の展示も行われました。


(2016年8月28日付「兵庫民報」掲載)

芦屋「あつまれ! ひろがれ! 平和のわ」“沖縄ぬ思い”に学ぶ

講演する島田耕氏

芦屋市で八月二十日、「あつまれ!ひろがれ!平和のわ」が開かれ、映画『沖縄ぬ思い(うちなぁぬうむい)』(田野多栄一監督)の上映と同映画製作委員会副代表の島田耕さんによる講演があり、六十人あまりが参加しました。

「平和のわ」は、芦屋平和委員会(濱本美津子会長)主催、新日本婦人の会芦屋支部(片岡登志子支部長)共催で二〇一三年から開かれており、今年で四回目です。

同映画は、今年三月完成の新作で、オスプレイ撤去、普天間基地の閉鎖・撤去、同基地の県内移設反対の「建白書」を旗印とする「オール沖縄」のたたかいを、沖縄戦からの源流にさかのぼってとらえる長編ドキュメンタリーです。

上映に続いて「映画製作に込めた思い」と題して講演した島田さんは、今回の参院選での野党共闘につながる保革を越えた共闘のたたかいも映画は教えてくれていると強調しました。

*
参加者からは、「初めて沖縄の映画を見せていただき、県民の現状をはっきり知りました。基地反対の思いが痛切に感じられ、二度と戦争をしてはいけないと祈ります。これからも心から応援します。」(市内80代女性)、「終戦前の沖縄戦、ならびにその後の取り扱いのひどさを語られたので、映画だけでは伝わらない沖縄戦の悲惨な歴史がよく伝わりました。」(市外70代男性)などの感想が寄せられました。
(平野貞雄=芦屋市議)

(2016年8月28日付「兵庫民報」掲載)

原発賛否両論をきく:非核の政府を求める兵庫の会

非核の政府を求める兵庫の会は八月二十日、神戸市内で市民学習会「徹底討論!第二弾 どうする原発、日本のエネルギー」を神戸市内で開催しました。

討論する吉井氏(左)と澤田氏(右)

原発賛成の立場から東京工業大学原子炉工学研究所エネルギー工学部門助教の澤田哲生さん、原発反対の立場から元党衆院議員の吉井英勝さんが、原発の安全性や原発にかわるエネルギーの可能性などについて参加者とともに討論・意見交換しました。最初に二人からそれぞれ問題提起し、会場からも原発推進の動機、安全性、再生可能エネルギーの可能性、メディアなどから必要な情報が発信されていない、など様々な角度から質問が出され、二人がそれぞれの立場から答えました。

討論、質疑をうけ両氏は――

「人間は太陽の核融合の恩恵は、太陽が存在する限り受け続けることができるが、人工的な核分裂、核融合の恩恵を受け続けるのは今の技術では困難。将来の科学の水準について今の時点で決めつけることはできないが、今の時点では多くのことが未解明。原子力について研究はしても進めるような段階ではない」(吉井氏)。

「今日はこういう場を設けてもらいありがたかった。原子力を研究・開発を推進する立場の人たちから論客として恐れられている吉井さんと同席・対論させてもらったのは名誉なこと。原発をどうするかというのは結局のところは国民の選択にゆだねられると思うが、研究者としては、そのメリット、デメリットを誠実に伝えないといけないと考えている。有意義な場だった」(澤田氏)と感想を述べました。

参加者からは「初めてこういう場に参加した。こんなことを勉強したいと思っていた」「一人ひとりが傍観者でなく、自ら動くことが必要。正しい情報を得るためにもメディアに積極的に働き掛けるのが大事」などの声が出されました。

(2016年8月28日付「兵庫民報」掲載)

カンキン神戸:第216回


八月十九日、関電神戸支社前で二百十六回目の原発ゼロをめざす神戸行動が行われ、開始前にゲリラ豪雨に襲われるという悪条件にもかかわらず、四十人が参加しました。

参加者からは「八月十五日のNHKの特集をみた。満州への移民政策は福島などの原発と同じ。当時、移民がいなくて国からお金をもたせて満州に送り出した。原発も受け入れたら交付金。同じことやっている。でも、違うことは当時は反対運動ができなかった。今はお天道さんの下で堂々と反対できる。原発廃止のために頑張っていきましょう」

「二十七日に福井県で原発事故の大規模な避難訓練が実施される。兵庫県も避難地域になっている。しっかりチェックしてくる」

「自宅の電力を大阪ガスに切り替えて、脱関電を実現した。今後、自然エネルギーのものに切り替えていきたい」―などの思いや、オリンピックにまぎれての伊方原発再稼働、沖縄・高江でのヘリパッド工事強行などへの怒りも交流されました。抗議行動終了後は三宮までパレードでアピールしました。

(2016年8月28日付「兵庫民報」掲載)

伊方原発の恐怖:住民15,000人は人柱か?

段重喜

(2016年8月28日付「兵庫民報」掲載)

AALA連帯委と民青同盟:ASEANから平和のつくり方を学ぶ

八月十七日、兵庫県AALA連帯委員会と民青同盟兵庫県委員会は八月十七日、太田和宏准教授(神戸大学人間発達環境学研究科)を講師に、学習会「ASEANから学ぶ平和の作り方」を開きました。


太田氏は、①南シナ海問題に関連し、領土や領海の問題をどう考えるか、②ASEAN共同体の発足に至るまでの過程から何が学べるか、③アメリカや中国など様々な国がそれぞれの思惑で動き出し、この数年でアジアの状況は大きく変化している点をどう考えるのか―の三つの論点について解説しました。

①については、現在の台湾の主張やECの発足にいたる課程でもみられたように、領有問題は棚上げにして「共同管理」という方法がよいのではないかと述べました。

②について太田氏は、「フィリピンは、心情的にはアメリカ寄りだが、スービックにあった最大のアメリカ軍基地を撤退させた。イラク戦争でフィリピン人が武力集団に捕まった時にはフィリピン人の命がかかっているとして二〇〇四年に撤退した。ベトナムはアメリカが嫌いだが、第七艦隊がベトナムに入り合同演習もしている。その一方対中関係も維持。このように様々な外交要素を使って戦略的に外交を展開している」と実例をあげて解説しました。

③については、「米中が新しい勢力図を作ろうとしている中、ASEANが主導的役割を取ろうとしています。そこにどう関わっていくかが大事だ。その時にASEAN諸国は日本に、アメリカの同盟国としては関わって欲しくないと思うだろう」と指摘しました。

(2016年8月28日付「兵庫民報」掲載)

神戸映サ9月例会『イロイロ―ぬくもりの記憶』

家族の姿に温かな余韻



シンガポールの小さな家族を描きながら、家族の問題・少年の成長・資本主義社会への疑問・移民や階層の問題といった、文化や国境を越えた普遍的な価値観を散りばめ、世界中の映画祭で絶賛された作品です。

「イロイロ」とはフィリピンの地名で、フィリピン人メイド、テレサの出身地です。公共住宅、共働きの夫婦、住み込み外国人メイド、中華・マレー・インドなどの異人種共存、複数の言語を随時使い分け、独自に進化した「シングリッシュ」を話すといったシンガポールの象徴的な日常が描かれます。

本作の中国語題は「父も母も不在」。舞台となる一九九七年はアジア通貨危機の年。厳しい経済状況の中、両親は神経をすり減らして毎日を過ごしており、とても息子のことにまで思いを巡らせることができません。そこへテレサという他人が関わることで、少しずつ登場人物たちの気持ちに変化が起きるのが、この作品の見どころとなっています。

シンガポールが舞台となっていますが、世界中の家族に通じる普遍的な物語『イロイロ ぬくもりの記憶』。私たちの心にじんわりと温かい余韻を残す作品です。
(桑田葉子)

神戸映画サークル協議会市民映画劇場9月例会

9月9日(金)①11時②13時30分③16時④19時、10日(土)①11時②13時30分③16時④18時30分/神戸朝日ホール4階/監督:アンソニー・チェン、出演:コー・ジャールー、アンジェリ・バヤニ/2013年、シンガポール、99分/一般1300円(当日1700円)、シニア・障がい者・大学生以下1300円/主催:神戸映画サークル協議会 ☎078‐371‐8550、http://kobe-eisa.com//今月は第2金曜日・土曜日の開催

(2016年8月28日付「兵庫民報」掲載)

兵庫山河の会「山河」67号より

参院選終わる


(そごう前街頭演説会)
重なれる傘より落つる雨粒に靴まで濡れて身動きできず
山下洋美

公示日の演説会は満員で熱気むんむん闘志みなぎる
鵜尾和代

諦めぬ屈しはせぬと鍵盤を激しくたたく 開票終わりぬ
安武ひろ子

日本の未来のきざし統一の力示せる十一議席
山下 勇

現職の閣僚を拒否参院選民意明らか辺野古許さず
古賀哲夫

(日本共産党議席3から6に)
夜来の雨やみて夏蝉なきはじむ 議席倍増紙面に見入る
大中 肇


わが推せる候補は健闘す雨にぬるる笑顔のポスターにしばし歩を止む
古賀悦子

地球にもストレス溜まりいるらしい激しき雷雨夕立の降る
新井 幸

じゃが芋をバケツいっぱい掘りし夫小粒なれども誇らかに見す
塩谷凉子

(ベトナムの旅)
仏日米侵略故国の歴史持つベトナム人民したたかに生く。
岸本 守

(2016年8月28日付「兵庫民報」掲載)

観感楽学:美しい言葉と染みる言葉

「血を吐きながら続ける悲しいマラソンですよ」―『ウルトラセブン』第二十六話「超兵器R1号」(一九六八年放映)でのモロボシ・ダンの台せりふ詞です。惑星を吹っ飛ばすほどの兵器を地球防衛軍が完成し「これで平和が保たれる」と他の隊員が喜んだのに対し「地球守るためなら何をしても良いのか」「侵略者はもっと強力な武器を開発するはず」とダンが反論▼「なら我々はもっと強力な武器を」の再反論にダンが静かに語ったのが冒頭の言葉。八月十七日の毎日新聞夕刊に掲載された同編集長の随筆からの引用です。核兵器廃絶の強力なメッセージだと同氏は指摘しています。その文章の題は〝危うい時代に染みる言葉〟▼ところで、芥川龍之介の『侏儒の言葉』にこんな一節があります。「文章の中にある言葉は辞書の中にある時よりも美しさを加えていなければならぬ」。でも美しさはどこから?▼芥川自死から二年後、文芸評論家・宮本顕治は「我々は如何なる時も、芥川氏の文学を批判し切る野蛮な情熱を持たねばならない」と書いています。さて、真に美しい言葉、今をいっしょに生きている人々に染みていく言葉はいかにすれば紡つむぎだされるか。 (T)

(2016年8月28日付「兵庫民報」掲載)

2016年8月21日日曜日

新しい段階での「戦争法廃止・改憲阻止」の運動考えるシンポ

野党共闘花開かせ、憲法を活用してたたかおう


パネリストの(左から)和田、福田、八木、木下の4氏

パネルディスカッション「あたらしい段階での『戦争法廃止・改憲阻止』の運動を考えるために」が八月十一日、憲法改悪ストップ兵庫県共同センターと憲法改悪阻止兵庫県各界連絡会議の共催で開かれました。会場の兵高教組会館会議室に主催者の予測を上回る六十八人が参加。総決起を確認する集会となりました。パネリストは、関西大学法学部教授の木下智史氏、弁護士で明日の自由を守る若手弁護士の会(あすわか)兵庫支部の八木和也氏、高校社会科教諭の福田秀志氏、憲法共同センター事務局長の和田邦夫氏の四人。コーディネーターと司会は同センター代表の津川知久氏が務めました。

最初に津川代表が、「戦争法廃止・立憲主義守る二千万署名に全力で取り組み、全国千三百五十万・兵庫五十万を集約するとともに、県弁護士会との共同、総がかり行動実行委員会結成など大いに共同をひろげ、結節点として参院選も大奮闘した」と報告した上で、「今日は参院選の結果生まれた新しい情勢をどうとらえるか、今後のたたかいをどう展望するか大いに議論し深めよう」と提起しました。

憲法審査会を監視し、声をあげよう


木下教授は冒頭、参議院選挙の結果、衆参両院で「改憲勢力が三分の二」となったことについて、「もともと民進党(旧民主党)内には改憲派議員も多く、参院選前から実質三分の二を超えていた。それがこの間の経過のなかで護憲派となった」と指摘しました。

今後の改憲にむけての動きを整理したうえで、憲法審査会の議論を監視し、それでいいのかと声をあげることが大切になると提起。また、当面考えられる改憲テーマも整理しながら、安倍政権が一番変えたいのは九条であり、九条を守れの世論を広げることが大切であること、また、緊急事態条項は立憲主義の枠組みを取り払うことを可能にし安倍首相にとっては優先度が高い、とその危険性を強調しました。

さらに、安倍政権の本当の狙いは、自衛隊を合憲化し、米国とともに世界中で武力を行使できるよう、戦争法制の憲法化・フルスペック化だと指摘しました。

暮らしと結び付けレベル上げる運動を


八木弁護士は、参院選結果について、二十八の選挙区で野党候補に政党比例区票より多い票が投じられた一方で、無党派の四割が「改憲」政党へ投票したと報道されていることをあげ、その要因として、安倍首相が全く憲法、立憲主義当の理念問題に触れず、景気やアベノミクス一本で通し、マスコミも迎合したこととともに、日本社会の特徴として、若い人たちは身の回りのことを勉強するのが軸となっていて、広く大きな政治問題をタブーだという環境で育てられてきたからだと思うと述べました。

「理念問題でも身近な暮らしと結び付けたテーマでレベルを上げる運動が必要」と語り、そのようなテーマを日々学習し実践し、繰り返す活動を軸にすることを強調しました。

高校生が徹底して討論できるように


福田教諭は、長年にわたってとりくんできた主権者教育の実践を報告。高校の授業では、「あすわか弁護士」の憲法カフェのように、政治問題でも対立点だけを分かりやすく説明し、「あとは生徒たちに討論を徹底してもらう」、そして「多角的な意見をどんどん出させることを最優先させる授業」の例を説明しました。

また、今年の模擬投票の結果も紹介し、選挙区では「若い」「女性」が一位となるなど結果には若干不満もあるが、生徒たちどうしが意見の違いを互いにたたかわせながら成長していく姿があることを示しました。

自民改憲草案の学習など取り組み提起


和田事務局長は、今後の取り組みについて、①地域・職場で、参院選の結果と憲法闘争の展望と自民党「憲法改正草案」の内容について集団的な学習活動を展開しよう、②国会での改憲論議の動向や戦争法具体化の動きに敏感に反応し、地域・職場での宣伝を持続させよう、③沖縄新基地問題、TPP問題、原発問題、貧困格差、医療・年金、介護福祉問題、民主主義破壊など様々な課題を日本国憲法を守り生かすたたかいとして展開しよう、④各地域でつくりあげてきた共同の組織・取り組みをいっそう豊かに発展させよう―と提案しました。

まとめ



フロア発言やパネラーの再発言などを経て、最後にコーディネーターの津川代表が、①長年の憲法運動の上に豊かに花開きつつある野党共闘を全ての地域で、②暮らしや様々な課題が大変だからこそ地域で情報を交換し、共同を強め、憲法の各条項を活用してたたかおう、③署名を集めるだけでなく地域の人々が成長し、互いに手をつないで行く方向を離さず、私たち自身が率先して自分の地域をどう変えていくかを討論・学習し、前進しようとまとめました。

(2016年8月21日付「兵庫民報」掲載)

安保関連法に反対するママと有志の会@兵庫ピースアクション

「ヒバクシャ国際署名」呼びかけも



安保関連法に反対するママと有志の会@兵庫は八月九日、正午から一時間、神戸三宮マルイ前でピースアクションを行いました。

「七十一年前の八月九日、長崎に原爆が投下されました。〝これまで私たちは何を学んできたのだろう〟〝何を未来に残したいのだろう〟答えがすぐに出るわけじゃないけど、一緒に考えたい」と企画。「青い空は」などを歌いながら、「ヒロシマ・ナガサキの被爆者が訴える核兵器廃絶国際署名」やメッセージカードへの記入を訴えました。

「青い空は」を歌うのも、核兵器廃絶署名を呼びかけるのも初めてのメンバーがほとんどでしたが、通りがかったエチオピアのニモムサさんが「核兵器を次の世代に残してはいけない」と署名、「Save the children!」とカードにも記してくれる(写真)など、十七筆を集めました。メッセージは同会のフェイスブックページで公開されています。


(2016年8月21日付「兵庫民報」掲載)

兵庫県第3次「行革」:これからも県民犠牲つづけるのか

3年目の総点検「課題と検討方向」を発表


県民犠牲の「行革」をすすめる兵庫県は八月一日、新たな「行革」プランの策定にむけて、「第三次行革プラン──三年目の総点検における課題と検討方向」を発表し、県議会にも説明しました。その特徴を見てみました。

目標年度の平成三十年(二〇一八年)にむけた総点検に加えて、以前の総点検にはなかった「平成三十一年度以降の行財政構造改革について」という項目が入っています。というのも、今回の総点検はそれ以降の「行革」の「検討のはじまり」という側面もあるためです。

その内容は、「社会経済環境の変化」、例えば、人口減少、少子高齢化、多様な人材の活躍、消費税の引き上げ延期、グローバル化、EU離脱、地方分権…。結論として、このような「社会経済環境の変化などが、本県の行財政に新たな影響を及ぼすことを考慮しつつ、今後も収支均衡を継続できる行財政構造としなければならない」「今後の行財政構造改革の取り組みについて…方針を検討」とあります。

さらに、県議会で条例までつくった県「行革」の実施期間(平成三十年度末)の「延長」を検討すると書かれています。言いかえると、〝「行革」の目標はだいたい達成されそうだけど、今後もいろいろと、たいへんそうだから、これまでのサービスカットは継続し、新たな「行革」もはじめる〟ということでしょうか。

兵庫県は、現行の「行革」について「収支不足」「財政悪化」が直接の原因として始めましたが、県民的に納得してもらおうと使われたのが「震災での多額の起債」でした。

今回、その「震災での起債」の影響が、「行革」期間内にほぼ度外視できるまでに縮小(理由づけにならなくなった)したため、新たな理由づけがなければ、「行革」は期間満了・終了します。兵庫県とすれば、「延長するには、県民に納得してもらう材料がいる」状態になっているのです。〝県がどのような理屈で県民にこれまでや今後の我慢を押しつけようとしているか〟という観点でみていくことも大事ではないでしょうか。

また、「新たな施策展開で考慮する項目」として、「地域創生戦略」「兵庫県政百五十周年の節目」などで、「県政は新たなステージに入った」としています。こちらは、〝県民に希望や夢も必要だろう〟という感じです。来年は知事選挙です。

「地域創生」「健康で安心」「兵庫の強み」「県政百五十周年」などは、県民にとってどのようなものなのか、来年の知事選挙も含めて、今後も議論されていくことになることは、間違いありません。 (K)

(2016年8月21日付「兵庫民報」掲載)

阪急春日野道駅バリアフリー化:堀内衆院議員と大前神戸市議ら利用者と懇談

利用者の声に耳を傾ける
(正面左から)堀内、大前の両氏

堀内照文衆議院議員は八月十日、神戸市中央区の阪急春日野道駅のエレベータの設置などのバリアフリー化を求める「阪急春日野道駅利用者の会」の人びとと懇談しました。大前まさひろ神戸市議も参加しました。

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中央区では「利用者の会」や中央区革新懇を中心に、阪急春日野道駅、阪急花隈駅、阪神西元町駅、加納町三丁目陸橋のバリアフリー化を求める運動に取り組んできました。阪急電鉄・阪神電鉄・兵庫県に対する要請行動、神戸市に対する陳情、署名活動などを行ってきました。その結果、阪急花隈駅についてはバリアフリー化が予算化されましたが、阪急春日野道駅については「ホームがあまりに狭すぎる」という理由でバリアフリー化がすすんでいません。

そこで「利用者の会」は国会議員にも現状を訴えようと堀内議員との懇談が実現しました。

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懇談で利用者の会から、「あまりにホームが狭すぎて事故も起こっている危険な駅です。ホームドアの設置と共にバリアフリー化を実現してほしい」「近くに産婦人科もあり、乳母車を抱えたお母さんが階段を上り下りしていて大変。産婦人科にお願いした署名はすぐに集まった。非常に要求が強い」ことなどが訴えられました。

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懇談後、参加した利用者の会会員は、「兵庫県に共産党の国会議員がいてよかった。話を聞いてもらって非常にうれしい。ぜひバリアフリー化を実現したい」と感想を語っていました。

(2016年8月21日付「兵庫民報」掲載)

パンフ『くらしから見る、考える、神戸市の政治』

日本共産党神戸市会議員団はこのたび、市政パンフレット『くらしから見る、考える 神戸市の政治』を発行しました(B5判二十ページ)。

安倍内閣の三年半、大企業は史上最高の利益を上げても、もうけは富裕層や東京に吸い上げられ、神戸のはたらくものの仕事と賃金は減る一方です。さらに、消費税の八%への増税で神戸市民の暮らしと地域は一気に冷え込みました。

そうしたなか、久元喜造神戸市長は、安倍内閣の経済政策に追随し、都心・三宮再開発や大阪湾岸道路西伸など数千億円規模の大型開発に熱中しています。

その一方、敬老祝い金制度の廃止や公立幼稚園の廃園を、市民の意見を無視して強行するなど、市民不在の姿勢がより一層強まっています。

地域からは、学校園や会館、市営住宅など公立施設がどんどん減らされ、久元市長自身も「三宮のことばっかりやっていると言われている(議会答弁)」と認めるくらい、地域の切り捨てと三宮一極集中が強まっています。

市政パンフでは、神戸市の予算のつかいみちを変えれば、格差と貧困の広がりを食い止め、神戸をもっと住みよい街にするための政策・財源提案(予算組み替え提案)を紹介。
また「地域に根付いた商店街・中小企業の発展」や「安心してくらせる公共交通の充実」「ニュータウンの活性化」など九つの行政区それぞれで、住民に身近な地域要求を切り口に、地域とみなさんと一緒に課題解決に取り組む日本共産党議員団の活動を紹介しています。

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自治体の仕事の第一は、市民のくらし・福祉の向上です。神戸市長選挙を一年後に控え、市民の願いがかなう神戸市政への転換を求める声はたかまっています。
市政パンフで、日本共産党神戸市会議員団は、「市民の皆さんとの共同を何よりも大切にがんばります」「あなたの願いがかなう政治に変えましょう」と呼びかけています。
問い合わせは議員団事務局☎ 078‐322‐5847へ

(2016年8月21日付「兵庫民報」掲載)

海外代表4人が神戸を訪問・交流:原水爆禁止世界大会

非核「神戸方式」など市民のたたかいに共感



原水爆禁止二〇一六年世界大会に参加した海外代表四人が八月十日、神戸市を訪れ、神戸港を視察、兵庫県の平和運動関係者と懇談、交流しました。

IPB(国際平和ビューロー/スペイン)のジョルディ・ルファンへス氏、アメリカのピース・アクションのポール・マーティン氏、韓国の研究者イ・ジュンキュ氏は、平和委員会の大森幹雄事務局次長、AALA連帯委員会の井村弘子事務局長らの案内で神戸港を見学。船上で、戦後の神戸港が米軍基地であった時代の基地撤去のたたかい、非核「神戸方式」誕生の経過、自衛隊潜水艦の建造拠点としての現在の神戸港の役割などの説明を受けました。眼前に展開する四隻の潜水艦に驚きの声をあげ、神戸市民の平和のたたかいへの共感の思いを語りました。

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同夜、非核フィリピン連合事務局長のコラソン・ファブロスさんが加わり、海外代表四人を囲んだ交流会が行われ、県下各地から約四十人が参加しました。

IPB/スペインのルファンへス氏は、核兵器・軍需産業を支える銀行からの投資の規制の重要性などを報告しました。

アメリカのマーティン氏は、十五万人会員、百地域組織を持つピース・アクションが米政府に核兵器廃絶を迫るたたかいを繰り広げている活動を報告しました。

韓国のイ氏は、「数万の核兵器を持つ米ロは『脅威』と騒がず、数発しか持たない北朝鮮を『脅威』と騒ぐのはなぜか?」と問いかけ、北朝鮮の現状、日米韓の対応などの具体的資料を示し、外交力の重要性を強調しました。

フィリピンのファブロスさんは、新しい大統領、同国への米軍の進出、中国との海洋紛争などについて述べ、フィリピンでも非核「神戸方式」を実施する取り組みを進めていると紹介しました。
(2016年8月21日付「兵庫民報」掲載)

ナガサキデー集会に参加して:原水爆禁止世界大会

肌で感じた世界の動きと希望


庄本えつこ(兵庫県議)

高校生たちの活動報告

毎年参加している原水爆禁止世界大会。今年は公務等で日程が合わず、広島へは行けず、何とかナガサキデー集会に参加できました。今年どうしても行きたかった理由は、核兵器廃絶にむけて世界で新たな動きが生まれており、それを肌で感じたかったからです。

昨年の第七十回国連総会で、核兵器禁止条約の交渉開始を求める決議を採択、「具体的で効果的な法的措置」を議論する国連核軍縮作業部会の設置を決めました。作業部会は、核兵器禁止条約の内容や二〇一七年に条約交渉の会議開催なども提案しています。世界大会「国際会議宣言」では、今年の国連総会に具体的な勧告をおこなうことを要請しています。「宣言」は「しんぶん赤旗」で読んでいましたが、長崎の地で大会実行委員会議長団の安斎育郎氏からあらためて報告を受けると、感動もひとしおです。

この「国際会議宣言」がジュネーブで開催中の作業部会に世界大会実行委員会の手紙を添えて送られ、作業部会議長に直接手渡されたこと。各国代表団にも配布されたことが土田弥生日本原水協事務局次長から「うれしいこと」として報告されました。会場中が一緒に喜びあいました。

被爆者の谷口稜曄さんの来賓あいさつ、特別企画「被爆七十一年、被爆者の願い」の深堀悟さんをはじめとする被爆者の訴え、次いで山口仙二さんの生涯を描く合唱と朗読、厳粛な気持ちになります。九州各県の運動の報告は連帯感であふれます。

そして被爆二、三世を含む若い世代の決意、国際青年リレー平和行進に参加した青年たちの言葉に、この運動が確実に引き継がれ世界に広がっていることを実感しました。

国連や世界の政府代表、平和団体代表・個人が集まり「核兵器廃絶」を議論・提案し、運動を交流・学びあう世界大会は、国連以外では一番大きな会議です。被爆者を先頭に核兵器廃絶の情勢を切り開いてきた原水爆禁止世界大会は、私にとって希望の場でもあり、来年も参加したいと強く思いました。

(2016年8月21日付「兵庫民報」掲載)

ヒロシマデー集会に参加して:原水爆禁止世界大会

岩国基地米国いいなりを見た

河盛えい子(姫路市在住)

今日も暑い。あの日、街は人々は原爆という兵器があるのを知らない。それが一瞬で思い知った。放射線と熱風と爆風と黒い雨と、建物からもでる放射線で壊れてしまった。影まで燃え尽きた人。身も心もめちゃくちゃにされ、家族を失った人。やっとの思いで生き延びてきた人は被爆者という人生を歩まねばならなかった。

なんでこんなことが許されてしまったのか。戦争は絶対許してはならない。僅か百年前の科学の発見からそれを使う者によってこの奇跡の星を人類が壊していいのか。

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そしてアメリカが行っていることは、かつての日本が他国を植民地化しようと侵略したことと同じで、防衛の名の下、沖縄をはじめとする基地の利用を許してきた歴代の日本政府も共犯だ。平和で友好対等平等の関係こそをと実感した。

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岩国基地見学の分科会に参加する機会を得ることができた。

基地は遠くからしか見えないので、音もしないし、実感はなかったけれど、一九九八年まで爆撃機に核兵器をつけるための装置を製造していた倉庫があったり、現在も滑走路を海に拡張したり、海と陸地を大いに利用できる米軍にとって役割高い基地であることがわかった。日本が不沈空母とされている実態は、まだある。

岩国では今、愛宕山のグリーンをはがし、コンクリートで固め、米軍の宿舎やスポーツ広場を建設し、現存のごみ焼却炉はこんな所にはいらないと移転する予定らしい。山へ渡す五十㍍の橋を八億円で建設。戦車も通せる頑丈なものでみんな思いやり予算らしい。

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国は米軍に言われるまま、やりたい放題なのだけれど、地域自治会では反対運動が立ち上がり、家々にのぼりがたっていた。「狭い日本の国を取らんでー!」「山削らんでー!」「環境壊さんでー!」「低空飛行許さーん!」の声が聞こえてきた気がした。

(2016年8月21日付「兵庫民報」掲載)

「語りつごう戦争」展の会―平和のつどい

国家緊急権は戦争することと一体



「兵庫の『語りつごう戦争』展の会」が毎年、終戦記念の日にひらいている「平和のつどい」を八月十五日、神戸市兵庫区の妙法華院本堂で開催、六十人近くが参加しました。
今年は、安倍内閣が改憲の入り口にしようと狙っている「緊急事態条項」について、それが憲法に必要かをテーマに、日弁連災害復興支援委員会前委員長の永井幸寿弁護士が講演しました。

永井氏はまず、国家緊急権は国家の存立を維持するために立憲的な憲法秩序(基本的人権と権力分立)を停止するものであり、国民のための制度ではなく、近代憲法と相容れないと強調しました。

さらに、現在の日本では災害対策は法律が整備されており、放置自動車や瓦礫の撤去など財産権の制限や医療従事者の罰則付き動員ができること、さらには最も迅速で効果的な対応ができるのは現場の市町村であり、福島原発事故での避難のように国の画一的な指令はかえって被害を拡大したこともあげ、緊急事態条項は不要だと解明しました。また、テロ対策でも国民保護法など法律は整備されているだけでなく、自然災害とことなり政策でテロを未然に回避することの方が効果的であると指摘しました。

さらに、国家緊急権の典型は戦争で国民の命を制限することであり、戦争することと国家緊急権は一体だとその本質的性質を告発しました。

(2016年8月21日付「兵庫民報」掲載)

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