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12月 6, 2015の投稿を表示しています

発言:杉野奈美江さん(安保関連法に反対するママと有志の会@兵庫)

子どもたちのため、あきらめない

これまであまり政治に興味がなく、かろうじて投票に行っていたくらいでした。関心を向けないといけないなと思っていましたが、政治が身近に感じられなかったんです。

育休中、たまたま見ていたニュースで、京都のママの会がデモをしていると報道していたんです。それを見て、世間ではたいへんなことが起こっているのかもと思いました。その直後に友だちがフェイスブックで「安保関連法案に反対するママの会@兵庫」をたちあげているのを見て、とりあえず何が起こっているのか知りたいと思って会いに行きました。友だちから、集団的自衛権が行使できる法律をつくろうとしている、自衛隊が海外で戦争できるようにしようとしている危ない法律なんだと聞いて、自分の子どもや周りの子どもも戦争に巻き込まれるかもしれないと思って、これは危ないと感じました。

そして、その友だちのように、同じ立場のような人たちが運動しているということに惹かれて、「ママの会」の活動に加わらせてもらうことにしました。

私は広島よりの島根県の出身で、子どものときに祖母から戦争や原爆のこと、家の近くにも防空壕もあったんだということなども聞いて、戦争は怖いなと思っていました。中学時代の社会の先生は憲法の話をしてくれました。

安保関連法案は、私にとっても信じられないことでした。戦後七十年のこの時期に、なんでこんな法律をつくろうとしているのか。まさに憲法違反をしようとしている。大事だなと思っていた憲法九条を壊すなんて―と思いました。今の政治家の勝手な解釈で憲法九条をつぶされたら困ると。

ママたちとの普段の会話では、政治のことなどなかなか話になりません。だけど十月にこべっこランドでシール投票をして、同じようなママさんたちの意見を聞く機会がありました。子どもを抱っこしたママさんが、「ママの会に入りたい」「デモとかしないんですか」など、いろいろ反応してくれて、アプローチすれば、反応をかえしてくれるんだなと思いました。政治のことなどを考えるきっかけづくりは、自分たちでしないといけないなと思いました。

安保関連法は廃止してほしいです。自分の子どもだけじゃなく、他の子ども、世界中の子どもたちが争いで死んでほしくありません。今の自衛隊の人も、誰かの子ども。そんな人の犠牲も見たくありません。

与党にはこりごりしました。野党にはがんばってほし…

ママと有志の会@兵庫が堀内衆院議員と懇談

堀内照文衆院議員は十一月十九日、「安保関連法に反対するママと有志の会@兵庫」の〝国会議員に会おうツアー〟の懇談に応じました。「会」のツアーは、民主党の水岡俊一参院議員に次ぐ二回目でした。

はじめに堀内議員は、初国会での感想として、「政治を動かすのは、国民の世論や運動だということを実感しています」と語り、国民連合政府提案について説明しました。

「会」のメンバーからは、「戦争法という言い方には、違和感がある」「国民連合政府提案は、どこまですすんでいますか?」「どんなスケジュールで考えていますか?」「どうやって運動を盛り上げれば?」などの質問が寄せられました。

堀内議員は、一つひとつに丁寧に答えながら、「カギは、いかに戦争法廃止、立憲主義を取り戻すという国民的大義での一致をつくることができるかだと思います。そのためにも、国民の世論と運動が決定的です」と答えました。さらに、「ママの会としてどんなことができる?」などについて意見交流しました。

懇談に参加した「会」メンバーは、「国民連合政府提案についてよくわかりました。『この提案はたたき台です』という言葉が印象に残りました。私たち自身がどういう道を選択したいのかをしっかり考えて、自分たちの言葉で発信していくことを大切に運動をすすめていきたい」と感想を語っていました。

(2015年12月6日付「兵庫民報」掲載)

戦争法を廃止しよう:県民集会に2千人以上

「戦争法廃止11・23兵庫県民集会」が十一月二十三日、神戸市中央区のみなとのもり公園で開かれ、二千人以上が参加しました。弁護士、学者四氏が呼びかけ人となった共同委員会が主催しました。

*
呼びかけ人を代表して、和田進・神戸大学名誉教授があいさつ。「憲法違反の戦争法の廃止を求める私たちが、社会的な多数派から政治的な多数派になるため、戦争法廃止、閣議決定撤回、安倍政権打倒、野党は共闘の声を大きくもりあげよう」と呼びかけました。

シールズ関西の朴亜悠(22)さんは、「自由で民主的な社会をつくることは、そんなに簡単なことじゃない、甘くないということを知っている。私は一度も絶望したことはない。希望があるからあきらめない。これからも学び続け、声を上げ続ける」と訴えました。

神戸学院大学の塚田哲之教授は、「安全保障関連法に反対する学者の会」など戦争法廃止の共同のとりくみなどを紹介。「若い世代をはじめ全世代の怒りを戦争法廃止という一点に向けてとりくんでいくことが日本の民主主義、立憲主義あるいは平和主義のために必要」と強調しました。

呼びかけ人の羽柴修弁護士が閉会あいさつ。「私たちの共同の運動は、決して止まることはありません。9・19を忘れず、屈せず、気持ちを新たにしてたたかいつづけよう」と訴えました。

集会では、民主党の水岡俊一参院議員、日本共産党の堀内照文衆院議員、新社会党の粟原富夫神戸市議が戦争法廃止などを訴えました。


集会後、参加者は、「戦争法は今すぐ廃止」「野党は共闘」などとコールをしながら、神戸・元町の大丸前までパレードしました。

(2015年12月6日付「兵庫民報」掲載)

安保法制(戦争法)廃止へ「総がかり行動・明石」結成

「安保法制(戦争法)廃止総がかり行動・明石」の結成総会が十一月十九日、明石市内で開かれ、百人が参加しました。

明石民商の芝本泰之事務局長と小沢秀造弁護士が開催あいさつ。「あすわか兵庫」の坂本知可弁護士が講演しました。坂本弁護士は、戦争法廃止の声を上げ続ける、法運用に縛りをかけるとりくみを行う、家族・隣人など様々な場で憲法をいっしょに学ぶことなどを強調。「国民の不断の努力」を述べた憲法十二条にふれて、自分の生活のなかでできることを楽しく、無理なくやっていこうと訴えました。

会では、五千人の賛同者を募り、戦争法廃止二千万署名を明石市民五万筆をめざすこと、毎月十九日行動にとりくむことなどの活動方針を決めました。


(2015年12月6日付「兵庫民報」掲載)

立花9条の会が結成9周年記念のつどい

尼崎市の立花9条の会は十一月二十二日、結成九周年記念「平和を守る文化のつどい」を立花駅前のフェスタ五階集会室で開きました。

メーンは、関西学院大学教授の永田秀樹さんの講演と歌のお姉さんの串間りえさんのコンサートで、会場いっぱいの九十人が参加しました。

最初に地元の医師で世話人代表の土肥定さんが「九十歳になるが、いまの世の中の動きを見ると危なくてしょうがない。しっかり勉強しょう」と挨拶しました。

永田教授は「戦争立法とこれからのたたかい―立憲主義の原点から考える」と題し、安倍政権がいかに憲法を踏みにじっているか、いまや放置できない状況にあることをわかりやすく語り、立憲主義回復のたたかいの重要性を訴えました(写真)。

コンサートでは、ショパン「ワルツ第十四番・遺作」のピアノ演奏や「Tonight」「芭蕉布」など透き通るような歌声に参加者はうっとり聴きほれました。

参加者からは、「そもそも立憲主義とはどういうものか、わかりやすい話がきけてよかった」との感想が寄せられていました。
(嵯峨操=同会)
(2015年12月6日付「兵庫民報」掲載)

丹波市で「農業・農協改革」とTPPを考える学習集会

「農業・農協改革」とTPPを考える学習集会が十一月二十九日、丹波市柏原自治会館で開かれました。主催したのは丹波氷上農民組合、丹波市革新懇などでつくる実行員会。参加は八十人で丹波地域以外からも参加がありました。

司会は森田和志さん(日本共産党農業委員)が務め、芦田淺巳さん(丹波氷上農民組合委員長)が開会の挨拶をしました。

*
講演は九州大学名誉教授で愛媛県食健連会長の村田武さん。「アベノミクス『農業・農協改革』とTPPでは、食と農は守れない」と題して語りました。

村田さんは、世界の流れはアグリビジネス多国籍企業主導の利益優先の農業ではなく、小規模家族農業とそれを支える共同組合中心の農業が流れになりつつあると述べたうえで、「TPP大筋合意は、重要五品目(米、麦、牛・豚肉、乳製品、砂糖)の関税を守るという国会決議に違反。重要五品目の三割が関税撤廃される。TPP大筋合意によって日本の農業は大きな打撃を受ける。食の安全面からも大きな危惧がある。TPPに反対してきた農協中央会を〝改革〟という名で攻撃し、反対運動を弱めようとしている。安倍内閣のすすめる利益優先の農業大規模化ではなく、水田農業の総合的発展と農山村の水田里山一体管理が日本農業の進むべき方向だ」と強調しました。

*

TPPの批准は今からであり、アメリカでの批准も危ぶまれており、批准反対運動が重要です。

最後に、参加者で「TPP反対」のカードを掲げ、集会を閉じました。
(西脇秀隆=丹波市議)

(2015年12月6日付「兵庫民報」掲載)

憲法が輝く兵庫県政へ(9):人権

官制主導の「人権教育・啓発」は問題解決に逆行 兵庫県地域人権運動連合事務局長 前田 武
兵庫県の「指針」「方針」は見直すべき
十三年前の二〇〇二年三月末をもって、国の同和対策特別措置法(同和特別法)は終結しました。その意味は、地域を限定した「対象地域」、「同和地区」という呼称がなくなったことと、すべてにわたって「格差」が解消したということです。

しかし、政府の諮問機関「地域改善対策協議会」の「意見具申」(一九九六年五月十七日)は、特別法失効後の「人権教育を提起」しました。

これを受けて、県は「兵庫県人権教育及び啓発に関する総合推進指針」(二〇〇一年三月)、県教委も「人権教育基本方針」(一九九八年三月)をそれぞれ策定しました。

この「指針」や「方針」は、人権問題を県民間の差別問題に矮わい小しよう化し、部落問題の現状認識を誤り、人権概念の誤った捉え方をしています。

「意識調査」から「同和問題」項目削除を
兵庫人権啓発協会は『きずな』という冊子を発行し、例年八月号は「同和問題」を特集しています。今年の八月号には、県健康福祉部人権推進課が「同和問題の経緯・現状と今後の課題~同和対策審議会答申から五十年~」の見出しで「人権に関する県民意識調査結果報告書」(二〇一四年三月)の一部を掲載しています。

この調査には、「同和問題が生じる原因や背景」の設問で、「結婚しようとする相手がいわゆる同和地区の人であると分かった場合」とか、「同和特別法」の終結を受けて、その法後にあっても「同和地区の人」と判断したり、また、「部落差別の実態」を誇張するために、インターネットの書き込みを取り上げたりしていますが、ネットの書き込みは意図的な問題であり、県民の「意識問題」とは何ら関係がありません。

行政が執拗で悪質な場合は、民事・刑事の両面から法的に解決すればよいものです。

「人権」は憲法に規定された権利
今年度の県予算は民生費「人権啓発推進費」等(四億四千五百七十九万円)と、県教委の「人権教育推進費」(二千九百十万円)を合わせて、合計四億七千四百八十九万円余りを計上しています。そして、従来の「同和行政」「同和教育」を「人権行政」「人権教育」として継続させています。

兵庫県人権教育研究協議会(略称「兵人協」)への補助金等は、二〇一五年県予算で一千八十四万七千円です。市町の「人権教育研究協議会」への行…

堀内・金田両氏ら西宮の借り上げ住宅入居者と懇談

堀内照文衆議院議員と西宮芦屋地区委員会は十一月二十八日、西宮の借り上げ住宅の入居者らと懇談しました。金田峰生国会議員団兵庫事務所長といそみ恵子県議、西宮市議らも同席しました。

九月末でURからの借り上げ期間の期限がきたとして西宮市から退去を迫られているシティハイツ西宮北口の入居者は、「入った当初は何の説明もないのに、出ていけなんて本当にひどい。地震でえらい目にあって、今でも軽い脳梗塞でここにいるのもつらいのに、今さら、荷物をまとめろなんて無理です。二十年経てば、なじみの医者もできる。新しいところにいって、また何でも相談できるなんて無理です」と語りました。

別の借り上げ住宅の入居者は「期限があると分かっていたら、そんなところには入りません。国も市も当初は何も言っていないのに、ほんとうにひどいです」と訴えました。

堀内議員は、「この問題は、国会の初質問でも取り上げましたが、一人ひとりの生活再建をうたった災害対策基本法の到達点を見てもおかしいです。皆さんのたたかいは、東北などの被災者たちにとっても大事なたたかいです」と励ましました。

金田氏は、「二十年期限の根拠も今や崩れています。皆さんが住み続けられるように、いっしょにがんばります」と決意を述べました。

(2015年12月6日付「兵庫民報」掲載)

「復興住宅は命綱、入居継続を」:全国の弁護士がアピール

阪神・淡路大震災被災者が住む借り上げ復興公営住宅の退去問題で、入居者を支援する借上復興住宅弁護団は十一月二十二日、西宮市内で開催したシンポジウムで、入居継続を求める全国の弁護士のアピールを発表しました。同アピールは「震災によって、『コミュニティ』が断絶され続けた被災入居者にとって、借上復興住宅は『命綱』に等しい」と指摘。「このままでは、阪神淡路大震災の被災自治体が、入居者の生命・健康を脅かし、最悪の場合、十数年前に、被災自治体が直面した入居者の『孤独死』を発生させるおそれがあります」と述べて継続入居を求めています。

シンポジウムでは、西宮市から退去を迫られている「シティハイツ西宮北口」の中下節子さん(77)が「どうして住み慣れた家を奪うのですか」と訴えました。三人のパネリストが発言。西宮市のクリニック院長の広川恵一氏は、復興住宅での健康アンケート結果も示しながら、高齢者の望まない転居がさまざまな健康悪化を招くと指摘しました。

(2015年12月6日付「兵庫民報」掲載)

あったか神戸が市民集会

市民にあたたかい神戸をつくる会は十一月二十九日、新長田勤労市民センターで「要求実現市民集会」を開き、加入団体や地域の会の代表らが参加しました。

共同代表の津川知久・兵庫労連議長が開会挨拶をし、憲法集会への後援拒否など市民の願いに背をむける久元市長の態度を批判し、「怒りを共有し、市政転換の道を探求しよう」と訴えました。

那須由美子事務局長が報告。開発優先・市民不在の市政に終止符をうち、市政を市民の手にとりもどそうとたたかった前回市長選挙もふりかえり、「二年後の二〇一七年秋の市長選挙へ、要求実現運動を前面にたたかう準備をすすめ、必ず市民本位の市政に変えていこう」と訴え、そのために①各行政区で集まりをもつ②市政を学習する③会として市民に見える宣伝を行う―ことを呼びかけました。

集会には、公立幼稚園廃園計画の撤回を求めて運動するPTA役員も横断幕をもって参加(写真上)。「地域にとってかけがえのない公立幼稚園を守っていくため、ひきつづき署名にも協力を」と訴えました。医師の武村義人氏は、子どもの医療費無料化が兵庫県内でも全国でも大きく広がっていることを紹介し、神戸市もただちに実施すべきと指摘しました。

団体・地域の会の代表らが「異物混入で中断したデリバリー方式から親子方式、自校方式への転換で、安全でおいしい中学校給食の実現を」「入居者の追い出しをやめさせ、安心して一生住み続けられる借り上げ復興住宅に」などと訴えました。


立命館大学の森裕之教授が「地方創生と都市自治体─神戸市の将来を考える」と題して講演。安倍内閣の「地方創生」が、「人口減少」をおどしに「選択と集中」「効率化」の名のもとに、地方を切り捨て、住民の暮らしと営業を脅かすものであることを指摘しました。日本共産党の森本真市議も発言。共同代表の村上健次・兵商連副会長が閉会挨拶をしました。

(2015年12月6日付「兵庫民報」掲載)

全受労・大阪高裁判決報告集会:「個人請負型」の労働者性問う

NHK地域スタッフが労働契約法、労働基準法上の労働者であるか否かが争われた訴訟の判決が九月十一日に大阪高等裁判所であり、その報告集会が十一月二十六日、神戸市勤労会館で行われました。

受信料の契約・集金業務に従事する地域スタッフは、NHKと三年の委託請負契約を結ぶ、いわゆる「個人請負型労働者」。NHKとは雇用関係にないため不安定な働き方です。しかし、NHKから働く場所が一方的に指定され、ノルマを一定期間下回ると解雇となります、今回の訴訟は、全受労神戸支部委員長が解雇されたことを不服として二〇一二年に神戸地裁に提訴しました。

神戸地裁では、原告側は細かな証拠の積み上げで地域スタッフの働き方の実態を示し、労働契約法、労働基準法上の労働者性を認めた判決を勝ち取りました。ところが、大阪高裁判決がこの原審判決を破棄したため、原告側は上告しました。

報告集会で、主任弁護士である羽柴修弁護士は「最高裁では、INAXやビクター、新国立劇場劇団員を労働組合法上の労働者と認めた判決が出されている。今回の上告が受理されれば『個人請負型労働者』の労働契約法、労働基準法上の労働者性を判断する初めてのケースになる」と、NHK地域スタッフだけでなく多くの非正規労働者に影響を及ぼすものであると報告しました。

激励に駆け付けた日本共産党の金田峰生参院兵庫選挙区予定候補は、「安倍政権・財界が推し進める労働法制の緩和に断固としてたたかい、働くものの味方の党としてNHK地域スタッフのたたかいもしっかりと支援していきます」と挨拶しました。

最後に、原告が上告に向けての決意を表明しました。

(岡﨑史典=全受労神戸支部書記長)
(2015年12月6日付「兵庫民報」掲載)

絶望の社会保障:大門みきしエッセイ(6)

アベノミクスの新三本の矢が「強い経済」「子育て支援」「安心できる社会保障」と聞いたとき、〝おちょくってんのか〟と思いました。「強い大企業」「子育て妨害」「絶望の社会保障」が正しいのではないか。

特に社会保障は改悪の一途。十月に財務省は医療、介護、年金、生活保護など六十四項目にのぼる社会保障の改悪メニューを打ち出し、来年度予算でも社会保障関係費の自然増を大幅に抑制しようとしています。

財務省の役人と話して感じるのは、お金がないのではなく、社会保障にお金を使う気がないということです。

財務省が導入をめざす「外来時定額負担金」はその典型。病院の外来受診時に、現在の三割などの定率負担に加え百円や二百円といった一定額を窓口で徴収する制度です。高齢者や慢性疾患の人など、通院回数の多い人ほど重い負担になります。制度の第一のねらいは受診抑制をはかること。第二はただ金を出せ、医療財政にカンパしろということです。タチの悪い社会保障の理念とは無縁の財源論です。しかも少額だからといって油断はできません。最初は少額でも、いったんこの制度が導入されれば五百円、千円へと引き上げられるに決まっています。大体、カンパというものは、最初は「小銭で結構です」といいながら、だんだん図々しくなって、「音のしないお金を」となるものです。

これ以上、安倍内閣の暴走を許せば、社会保障の制度も理念も崩壊していくと思いました。
(参院議員・参院選比例予定候補)
(2015年12月6日付「兵庫民報」掲載)

ノーモアヒバクシャ近畿訴訟・傍聴記:11/27

国側「証人」のでたらめ完膚なきまで暴露副島圀義
十一月二十七日の大阪高裁は、一審勝利の梶川一雄さん(故人)について国が控訴した事件。この日で結審。来年二月二十五日に判決となりました。

*
ひと月前の弁論で国側は「動脈硬化症の専門家」を証人にたて、梶川さんの心筋梗塞は被爆と無関係だと「立証」しようとしました。

が、塩見卓也弁護士や郷地秀夫医師の集中的な探求によって、その「証言」のでたらめさが完膚なきまで暴露されました。
―証人は原爆放射線の人体影響について全くの素人。「証言」は心筋梗塞発症についての一般論を述べただけだ。
―証人は原告のカルテに明記されているデータ―「悪玉コレステロールが一定の基準値以下にコントロールされていた事実」―を無視し、「基準値未満にはほとんどコントロールされていなかった」と逆のことを述べた。
―証人は日本動脈硬化学会の「二〇一二年予防ガイドライン」を知らないはずがないのに、あえて無視。三十五年も前の論文を利用して証言。ガイドラインとその原論文を、本当に知らないなら「専門家」の名に値しない。知っていて知らぬフリをしたのなら法廷で許されぬ行為だ。
―等々。 愛須勝也弁護士は「集団訴訟」「ノーモアヒバクシャ訴訟」の到達点と、被爆者援護法の立法趣旨を重ねて整理。

被爆と発病の因果関係について「被爆者の立証責任を軽減する」との、司法判断の到達点を踏み外すことのないよう、強く求めて弁論を締めくくりました。

(2015年12月6日付「兵庫民報」掲載)

生の舞台をご一緒に: 東京ヴォードヴィルショー公演『パパのデモクラシー』

神戸演劇鑑賞会12月例会

「今日から民主主義です」と宣言され、巻き込まれてゆく日本の民衆の哀歓を、時代背景と共に描いた、コメディタッチの舞台です。

幕開きは、一九四六年十一月。木内家の茶の間で、家族は四人。主人の木内忠宣は神主である。だが、長男が未だに帰還していない。

よろけながら朝食の雑炊を運ぶのは長男の嫁のふゆ。長期に渡る食料不足で足下がおぼつかない。このわずかな雑炊を奪い合う姿。なべの底を舐なめてまで空腹を満たす。戦後の食料不足を余すところなく描いた見事な場面です。

そして、空襲で住む所を無くした人たち、未亡人、映画監督、照明助手、かつぎ屋、和裁仕立屋、職業の知れない怪しい人たちが、神社に住まいを求めて押し掛けてくる。神社側も、戦時中、沢山の若者をこの神社から送りだした事への弱みもあり、この人たちを住まわせることに。

GHQが監視をする中、時代は駆け足で進んで行く。東宝映画の第三次までのストライキ。ゼネストの計画。労働組合の誕生等々。戦後日本の社会の価値観の変化が起こりはじめた。

だが、庶民は、その変化の中で、物を求めて闇市に行く。買い出しに失敗を重ね、新しい憲法を拳法と勘違いをしながら、この混乱の時代を生き抜いた。

舞台は、問題を提起したり、訴えたりはしない。が庶民の逞たくましいエネルギーと、一九四六年頃の時代を活いき活きと描き出した。

余談ですが、この舞台には、ふたりの神戸出身の女優が出演しています。是非、みんなで応援をしたいですね。

(小谷博子)
東京ヴォードヴィルショー公演『パパのデモクラシー』/作=永井愛 演出=鈴木裕美 出演=佐藤B作、あめくみちこほ  か/①12月18日(金)18時30分②19日(土)13時30分/神戸文化ホール中ホール/会員制(入会時に入会金千円と月会費2カ月前納)、月会費3千5百円(大学生2千円、中高生千円)/☎078・222・8651、Fax078・222・8653

(2015年12月6日付「兵庫民報」掲載)

俳句(伊丹有岡城吟行):新俳句人連盟兵庫支部

小春日やようこそお越し酒の町
好子

さざん花や兵になるなと散りしきる


城跡に偲ぶ村重鵙高音
俊子

吟行に集う人びと菊日和
昭子

柿衞の芭蕉真筆石蕗の花
由美子

酒蔵と寺の白壁落葉道
山明

台柿の幾星霜や酒のまち
邦子

真似てみる芭蕉の筆跡小春かな


野路菊のひしめき海峡陽を返す
冬木

村重の謀反の色にピラカンサ
ますみ

冬麗や史実動かすものは民
くに枝

(2015年12月6日付「兵庫民報」掲載)

ひなたぽっころりん(567)

(2015年12月6日付「兵庫民報」掲載)

観感楽学

一九四五年八月、敗戦目前の九日未明、「満州」にソ連がなだれ込んできた。翌日、「満州国」政府要人と関東軍幹部は家族ともども首都「新京」から姿を消し、残された開拓団は殺戮、凌辱、飢餓にさらされ、子どもたちは「中国残留孤児」となった▼関東軍や政府幹部がどのようにして「撤退」を決定したのか? その瞬間に居合わせ、目撃した兵士が初めて証言した。季刊『人権問題』二〇一五年秋号の大島伸生氏の寄稿文「関東軍と政府が真っ先に逃げた」は、大島氏の父の証言で「この機密を市民に公表するのはまずい」と渋る父に「知りえた事実を歴史の証人として証言してほしい」と聞き出したものである▼十日早暁、関東軍司令官の非常招集で司令官、満州国総務庁長官、市長、「満鉄」、「満州電業」、「満州電電」、「満州重工業」の総裁による会議が開催された。席上、司令官が「万一の事態もありうるので政府と関東軍は満鮮国境に退避する。協力してほしい」と発言。一同沈黙ののち、「満鉄」総裁は「協力する」と答え、他の三社は「市民と生死を共にするため残る」と拒否した▼関東軍は「満鉄」の協力を得たことから、直ちに戒厳令を出して市民の足を止め、彼らはその日のうちに家族とともに逃亡したと語っている。忠男氏は新京に残り高碕達之助氏らとともに残留者の支援にあたった。戦後七十年、初めてこの事実を明かした忠男氏は百五歳、ご健在である。 (D)

(2015年12月6日付「兵庫民報」掲載)