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2015年11月22日日曜日

参院選勝利へ全国遊説演説会:大門、堀内、金田氏ら熱弁

戦争法廃止の国民連合政府実現、比例8議席以上・大門勝利、兵庫選挙区・金田勝利



日本共産党の全国遊説演説会が但馬、丹波、淡路で開かれ、十四日は豊岡市じばさんセンターと丹波市立春日文化ホールで大門みきし参院議員(比例代表予定候補)と金田峰生参院兵庫選挙区予定候補が、十五日は洲本市総合福祉会館で堀内照文衆院議員と金田氏が、「戦争法廃止の国民連合政府」の実現、参院選での党躍進を訴えました。

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市田忠義副委員長にかわって近畿で活動することになった大門参院議員は、京都出身で神戸大学にも通っていたこと、劇作家をめざして上京後、労働運動をへて参院議員十五年に至る経過を自己紹介しました。

大門参院議員は、祖父岸信介の政治を受け継ぐ安倍首相が、日本を戦争する国につくりかえることを自らの使命として、暴走政治をすすめていると述べ、その危険性を強調。同時に、戦争法の強行採決は、国民の世論と運動、日本共産党をはじめとした野党の国会論戦で安倍政権が追い詰められ、苦しくて、もうこれ以上、続けられないという状況に追いこめられた結果だったと指摘。国会前の若い人たちの自主的な立ち上がりや、地方選挙での自民党の苦戦などが官邸や自民党中枢にショックを与えたことなど豊富なエピソードにも触れて紹介しました。

戦争法への国民の批判を横にそらすために急きょ、安倍政権がもちだした「一億総活躍」「新三本の矢」が言葉だけのでたらめなものであることを暴露。結局、アベノミクスとは格差を広げる二極化政策であり、大もうけをしているのは、大企業と大金持ちだと指摘。消費税一〇%への増税にむけた「軽減税率」をめぐる自民、公明のごまかしを厳しく批判しました。

大門参院議員は、「国民連合政府」の実現を呼びかけるとともに、連合政府実現の国民的な経験によって、さらに新しい日本の政治の地平が開けてくると力説。そのためにも党の国会議席とともに、党そのものをもっと大きくすることが必要と述べ、「共産党に入っていない方がいらっしゃいましたら、ぜひ入党していただき、歴史的なたたかいをごいっしょに」と呼びかけました。

金田予定候補は、比例八議席以上・大門勝利を呼びかけるとともに、「大門さんと一緒に私を国会で働かせてください」と訴え、声援と拍手につつまれました。金田予定候補は、立憲主義・平和主義・民主主義をとりもどす「国民連合政府」実現の意義を強調。戦争法廃止の二千万署名、沖縄辺野古、原発再稼働、TPPにも言及し、安倍暴走政治を包囲する一点共闘のたたかいの先頭にたって奮闘する決意を表明しました。

(2015年11月22日付「兵庫民報」掲載)

日本共産党県文化後援会が国会報告のつどい:堀内衆院議員が報告


日本共産党兵庫県文化後援会は十一月十五日、国会報告のつどいを開催しました。つどいでは、段野太一会長の開会挨拶につづいて、ヴァイオリンとチェロによるオープニング演奏が行われました。

堀内照文衆議院議員は、はじめに、パリでの大がかりなテロに怒りと抗議の意を示し、国会報告では、今国会最大の争点であった戦争法反対の論戦について詳しく報告しました。

国会では安定多数を握る与党の横暴が目立つが実際に政治を動かしているのは国民の力であることを解明し、それが野党共闘の前進に反映されて、国会会期の長期延長にはじまって六回もの野党党首会談が行われ、最後には一致して内閣不信任案を出すまでになった経緯を報告。日本共産党の議席が増えたことで質問時間も増え、志位和夫委員長の質問が世論をリードしたと指摘しました。

国民のたたかいも、SEALDsが「民主主義ってなんだ!」「なんだ!」と掛け合っていたのが「民主主義とはなんだ!」「これだ!」というように発展したことに、国民の自覚の大きな前進がみられると指摘。こうした野党共闘と国民のたたかいをひとつにして安倍内閣打倒、戦争法廃止、集団的自衛権容認の閣議決定取り消しへ、国民連合政府をつくろうという日本共産党の呼びかけに関心と期待が広がっており、これからのたたかいが重要になっていると訴えました。

兵庫県平和委員会の西澤愼代表理事が、兵庫県下の軍事産業の実態、戦争準備が進んでいる状況を報告、川崎重工神戸工場で働く日野雅春氏が補足発言を行いました。

参加者からは文化後援会らしいつどいだったと感想が寄せられました。
(堤隆二)

(2015年11月22日付「兵庫民報」掲載)

兵庫年金訴訟90人が提訴:憲法・国際人権規約違反を問う

訴状提出に神戸地裁へ向かう原告ら

二〇一三年十二月四日付で行われた老齢基礎・厚生年金の減額決定の取り消しを求めて、兵庫県の年金受給者九十人が十一月十三日、神戸地裁に提訴しました。

訴状では、この減額決定が①国際人権規約社会権規約九条(社会保障についての権利)、二条一項(経済的・社会的・文化的権利実現のための行動)、十一条(生活水準・生活条件の不断の改善)に違反しており無効②日本国憲法二五条(生存権)、十三条(個人の尊厳・幸福追求権)、二九条(財産権)に違反しており無効③厚生労働大臣の裁量を濫用・逸脱し違法――と主張しています。

支援する会結成集会

訴状提出後、原告、弁護団、日本年金者組合や兵庫労連などの支援者、約百八十人は「年金裁判を支援する兵庫の会」結成集会を開き、全国的な運動として訴訟を武器に国の政策変更を迫るたたかいをくりひろげようと呼びかけました。

(2015年11月22日付「兵庫民報」掲載)

民青同盟県委員会が県代表者会議

主権者として声あげる青年たちと運動をともにし、社会を変革する学び広げ大きな民青同盟をつくろう


民青同盟兵庫県委員会は十一月二十一日からの第三十九回全国大会に向け、第五十六回県代表者会議を開きました。

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上園隆県委員長は県委員会報告で、高校生同盟員に自衛官募集の案内が何度も送りつけられたことなどを紹介し、「戦争法の強行によって青年の命と平和が危険にさらされており、一刻も早く取り除かなければいけない。そのためにも日本共産党が提案した戦争法廃止の国民連合政府の実現は、青年の願いでもあり民青同盟としてもなんとしても実現させたいものです」と報告しました。

戦争法案廃止のたたかいに主権者として多くの青年が立ち上がる中で、民青同盟として明石や尼崎で行った憲法カフェや元自衛官を講師に招いた学習会、命の宣言署名やLetter to ABE プロジェクトなど、草の根の行動力と社会を変革する学びの力を兵庫県内でも発揮してきた経験を紹介しました。

結びに、「主権者として声をあげることが揺るぎないふるまいとなっている今こそ、まわりの青年と一緒に運動に取り組み、社会を変革する学びを青年に広げ、大きな民青同盟をつくろう」と呼びかけました。

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報告を受けた全体討論では、新しく民青に加盟した青年が、戦争法反対のたたかいでデモやスピーチデビューし、民青の学びの中で成長している姿がいきいきと語られました。

▽西播地区・たつの班のSくんは――
「この夏、数多くのデモに参加して、同世代が語る言葉に心を揺るがされ、デモでのコールやスピーチに挑戦しました。民青で学習を重ねるたびに、安保法制がなんでダメなのか裏付けができ、いつのまにか自分の口で説明できるようになっていきました。この夏、自分の思いを言葉に変えて、街頭で、集会で、友達との会話の中で、戦争法について、政治についてアピールしてきました」
「その中で人は変わる、政治は変えられる、そして自分自身が変わっていくことを実感しました。思っていることを人に伝えることは当たり前だけどすごく大切なことだと思いました。これだけの若い力があふれている現実を知った今、いろんな人を民青に巻き込んで、日々の生活で悩んでいたり、不満を持つ青年に、学べて行動ができる民青を紹介していくのが僕の役割じゃないかと考えています」と自分の役割を語っています。

▽九月に行われたデモに参加し民青に加盟した西芦地区・白御班(しろごはん)のHさんは――
「デモは人の多さに驚きました。一人ひとりの声と心が重なり、町中に響き、沿道からも声をかけてくれ心強かったです。デモに参加して、もっと日本社会のことを知りたいと思い民青に加盟しました」
「民青での学びと交流は保育士一年目の自分の仕事にも生きています。自分の意見を他人に伝えることが苦手で、言っても何も変わらないと思っていました。でも、毎回の班会で民青新聞を読んで感想交流する中で、自分の思いを話せるようになってきて、職場のミーティングでも自分の意見を言えるように変わってきました。社会に貢献できているような気がしてうれしいです」
「民青に入ってなかったら仕事と遊びの繰り返しでした。これから社会で起こってることをもっと深く学んで行動していきたいです」と変化と学びが成長につながっていることを語りました。

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県代表者会議には、堀内照文衆院議員が「戦争法廃止の国民連合政府」について記念講演、金田峰生参院兵庫選挙区予定候補が来賓挨拶をしました。

(2015年11月22日付「兵庫民報」掲載)

憲法が輝く兵庫県政へ(8):中小企業

「中小企業振興条例」をいかした県政への転換を

兵庫県商工団体連合会会長 磯谷吉夫

兵庫県下には二十一万八千の事業所があり、そこで二百十七万三千人が働いています。その内、従業者数三十人未満の小規模事業所が二十万六千事業所と九四%を占め、雇用の上でも五一%を支えています。兵庫県の地域社会・経済はこうした中小商工業の営みによって支えられています。

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兵庫県議会は十月二十九日、中小企業・小規模企業への支援を明文化した「中小企業振興条例」を全会一致で可決・成立させました。前文では、「地域の経済の活性化、ひいては本県の持続的発展を確固たるものにするため、各般の施策を総動員することによって、地域ぐるみで本県の中小企業の振興、とりわけ小規模企業の振興に県が先頭に立ち積極的に取り組む事を決意し、この条例を制定する」としています。

兵庫県では、二〇〇二年に兵商連など百三十五団体が署名した「兵庫県地域経済振興条例制定を求める請願」が、日本共産党を除く会派の反対で否決されました。その後も、民商・兵商連は毎年、中小業者施策の充実とともに、「地域経済振興条例」(中小企業振興条例)の制定を求め続けてきました。今回の「条例」制定は、その取り組みが実ったものです。

「中小企業振興基本条例」を制定している自治体は、三十一道府県百十六市区町(二〇一四年四月全商連調べ)で、その後も増え続けています。地域経済が疲弊する中で、改めて中小業者の役割を見直し、地域経済を守る行政の役割を位置づけようとする意識が自治体の中に広がっています。小規模企業への支援を国とすべての自治体の責務だと定めた「小規模企業振興基本法」が二〇一四年六月に成立したことも、「条例」制定を後押ししていると言えます。

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安倍内閣の経済政策「アベノミクス」が、いっそう行き詰まりを深め、政権発足・「三本の矢」から三年近くたっても、中小業者・国民の経営と暮らしの困難は増すばかりです。円安や株高は進み、大企業などの利益は記録的な水準になっていますが、そのほとんどは内部留保にまわり、国民の収入や消費は増えていません。

兵商連が半年に一度行っている「会員景況調査」では、「消費税増税後、特に客単価が下がっている」(小売業)、「消費税増税で住宅の建築数が大変少なくなった」(建設業)、「材料費・光熱費の値上げで利益減少」(飲食店)など、地域経済と雇用を支えている中小業者から悲鳴ともいえる声が寄せられています。

安倍政権は、好循環を地方にも波及させる姿勢を示すため、「地方創生」を強調していますが、地方の競争をあおるものでしかありません。

一方、地域経済に大きな効果を発揮し住環境の整備にもつながる「住宅リフォーム助成制度」を二〇一三年度に実施した自治体が全国で五県六百二十三市区町村(二〇一四年四月全国商工新聞調べ)にまで広がっています。兵庫県議会は、二〇一一年十二月に「制度実現」を採択しましたが、兵庫県政は私たちや建設関係団体の要望に応えようとしていません。

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民商・兵商連は十一月十二日、兵庫県中小業者決起大会を開き、緊急・切実な要求を掲げた兵庫県各部局・金融機関十五カ所への要請行動を行いました。

制定された「中小企業振興条例」を真に実効あるものにしていくために、地域経済活性化に必要な施策の提案と実行を求めていく運動が求められています。

(2015年11月22日付「兵庫民報」掲載)

加印2市2町9条の会10周年「平和と文化のつどい」

戦争しない、みらいをつくる



加印地区の九条の会が共同して十回目の「平和と文化のつどい」を十一月八日、加古川市民会館で開催し、六百人が参加しました。

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開催に向け、今年も多くの地域の人たちが百八十二枠の名刺広告をだし、四百人以上の方がワンコイン賛同署名カンパをしてくれました。また、二市二町と各教育委員会、サンテレビ、BAN―BANテレビ株式会社、神戸新聞社に加えて、朝日新聞姫路支局も後援に加わり、ポスター貼り、地域ビラ配布、町内会長訪問など地域ぐるみで取り組まれました。

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当日は、民謡集団「鯱」の戦争法廃止に向けた、たたかいの時を告げる陣太鼓にも似た勇壮な太鼓演奏で緞帳が上がりました。

司会は総がかり行動でスピーチをした松原鷹史さん、開会挨拶は実行委員長の高橋逸さんが務めました。

十周年特別記念として同志社大学教授の浜矩子さんが、「平和憲法はグローバル時代の救世主~正義と平和が抱き合う場所をめざして~」と題して講演しました。

浜さんは、孔子の著述やアダム・スミス『国富論』まで引用し、自らの名前の由来にも触れて、本来あるべき経済活動では、「矩」(社会規範、行動規範、規律、節度、人に迷惑をかけない、他人を泣かせないこと)を大切にし、バランスを確保するためには、「耳を使って良く聞き、人のためにもらい泣きできる目、人に差し伸べる手が大切だ」と話しました。

集会は、戦争法廃止に向けたアピールを採択。野口九条の会会長で実行委員会副委員長の山崎道哉さんが閉会挨拶。参加者は、「二千万署名」を成功させ、戦争法を必ず廃止させようと決意を固めあいました。
(立花俊治)

(2015年11月22日付「兵庫民報」掲載)

石炭火力発電所県内に6基増設:問題点明らかにするフォーラム


石炭火力発電所の問題点を考えるフォーラム「温暖化対策の危機を乗り越える―兵庫の石炭火力発電所の新設を巡って―」が十一月十日に神戸市勤労会館で行われ、五十人が参加しました。主催は、NPO法人気候ネットワーク、あおぞら財団が共催し兵庫県保険医協会が協力して開かれました。

フォーラムでは、山本元(気候ネットワーク研究員)、歌川学(産業技術総合研究所研究員)、島村健(神戸大学大学院教授)の各氏が報告、パネラーとして森岡芳雄(兵庫県保険医協会)、井上保子(宝塚すみれ発電)の両氏が発言しました。

山本氏は、「世界平均気温は産業革命前より〇・八五度上昇。温暖化による異常気象が一般化し、誰もが〝このままではいけない〟と感じている。しかし、国内では四十八基の石炭火力建設計画があり、兵庫県内では六基(神戸製鋼、Jパワー高砂、関電赤穂)が計画されている。県内六基全てが稼働すると二千二百万㌧もの温暖化ガス(二酸化炭素)が排出され、県内二酸化炭素排出量七千三百万㌧の三〇%を占めるようになる」と指摘。気候変動に関する政府間パネル第五次報告書が「石炭火力を高効率天然ガス複合発電に置き換えれば大幅に削減」できるとしていることを紹介しました。

また、歌川氏は、「石炭火力は、どんなに高効率な設備であっても燃料の性質上LNGガス発電より環境負荷が大きい。石炭の環境負荷を減らす対策を講じる設備を考慮するとコストはLNGガス発電を上回る。どちらにせよ化石燃料は、二酸化炭素を大量に出しいつかは無くなる物。省エネや自然エネルギーへの転換は必然だ」と述べました。
(丸山寛=ひょうごECOクラブ)

(2015年11月22日付「兵庫民報」掲載)

『どうなる?産廃』上郡町で300人越える学習集会


上郡町梨ヶ原の産廃計画に反対する上郡・赤穂・備前の住民は、「どうなるの産廃?みんなで勉強しよう」と十一月十五日、上郡町生涯学習支援センターにおいて講演会を開催し、三百人を超える住民が参加しました。

講師には、産廃問題で先頭にたっている奈良県山添村議の奥谷和夫氏と岡山市議の河田正一氏を招きました。講演後、質問や発言が相次ぎ、「二十年、三十年先、子どもたちのためにも絶対つくらせてはならない」「対岸の話のように思っていた。全町民に輪を広げていかなければならない」など積極的な発言や、「千種川母の会」を結成して運動を広げているなどの報告に賛同の拍手が鳴りやみませんでした。

この産廃予定地は、岡山県との県境の上郡町梨ヶ原(地番は赤穂市西有年)に位置し、上郡町民・赤穂市民の飲み水や農地への水源となる千種川の上流です。

地元梨ヶ原の松本順一氏は「今回の計画は十四・六㌶だが、その周辺四・三倍の山林がすでに買い占められている」と報告し、会場から驚きの声があがりました。

事業者は国内屈指の産廃業者・大栄環境(株)(本社=大阪府和泉市)、管理型最終処分場面積十四・六㌶、埋め立て容量三百二万立方㍍、埋め立て期間二十年の計画です。

二〇一三年四月ごろから、県への事業申請を提出をしないまま、梨ヶ原自治会への接触を頻繁に行い、戸別訪問を繰り返し、同社工場の見学ツアーで協力者を募り、地域内の分断を画策してきました。翌一四年の役員改選で、産廃推進者が役員を占め、事業者説明会を受け入れる結果となっています。

住民有志は、同年七月「梨ヶ原産廃を考える会」(後に「反対する会」に改称)を結成、町長への嘆願書や反対署名等で運動を進めてきました。

集会の最後に会事務局の東雲紅風氏が「三百人を超える参加を得ることができ大成功だった。学習し、より広範な住民に知らせ、産廃処分場反対の運動を盛り上げていきたい」と述べ、参加者は拍手で確認しました。
(小林篤二=赤穂市議)

(2015年11月22日付「兵庫民報」掲載)

過労死等防止対策推進シンポジウム

憲法のいう健康で文化的な生活へ国と企業は対応強化を



「過労死等防止対策推進シンポジウム」(主催=厚生労働省、後援=兵庫県・神戸市、協力=過労死等防止対策推進兵庫センターなど)が十一月十三日、神戸市内で開催されました。

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過労死遺族の思いとして、兵庫労災を考える家族の会、東京過労死を考える家族の会から四人が発言しました。

▽公務災害で三十九歳の夫を亡くした女性は、「新しい仕事で残業が続き月百時間を越えていた。泣いている子どももあやそうとしなくなっていた。この時期を乗り越えればと思ったけど、うつ病の知識もなく対処できなかったことが悔やまれる。公務災害として認定されるのに十二年。二度とこのようなことが起きないようにしたい」と語りました。

▽また、九州の子会社に転勤直後、過労自殺で四十八歳の夫を亡くした女性は、「夫の身に何が起こったのか理由を知りたい」と労災申請を行ったと紹介。機械のメンテナンスという初めての仕事で、休日もなく月の残業は百二十時間を越えることもあったと語りました。女性は、「過労死等防止対策推進法が実効性のあるものになることを切に願っている」と訴えました。

▽うつ病を発症し四十九歳の自死で夫を亡くした女性は、「過重な労働が身体をむしばむ。仕事が原因で命を亡くすことなどこれ以上あってはならない。過労死等防止対策推進法の充実をもとめたい」と語りました。

▽職場の同僚を亡くし、自らもうつ病を発症しているという男性は、「亡くなった友人に助けられたこともあった。友人を救えなくて悔しい。私も今も通院治療をしている。これ以上過労死、過労自死する人をつくりたくない」と訴えました。

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基調講演として岩井圭司兵庫教育大学教授が、「過労による精神疾患―過労、ストレス、燃え尽き、自殺」と題し講演しました。リレートークでは連合兵庫、経営者、過労死等防止推進兵庫センターの代表が取り組みを紹介し、過労死等防止対策推進法の活用、充実などを語りました。

啓明学院高等学校は、過労死した男性の母親から話を聞いた内容で作ったラジオドキュメント『息子が残した宿題』を披露。取り組んだ高校生は、「過労死の問題は、私たち高校生全員が考えないといけない問題だと感じた。どう過労死のない社会をつくるのか、私たちにとっても宿題だと感じた」と語りました。

兵庫労連、ひょうご労働安全衛生センターなどからの会場発言もありました。

兵庫労働局が主催者挨拶をし、兵庫県、神戸市も後援挨拶をしました。

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閉会挨拶に立った藤原精吾過労死等防止対策推進兵庫センター共同代表幹事は、「過労死等防止対策推進法には、不十分さもあるが、ここまできたととらえたい。これをさらに現実のものにしていく必要がある。憲法には、健康で文化的な生活を営むとある。国、企業がこのことを受け止め、対応を強めることを促していく」と述べました。


(2015年11月22日付「兵庫民報」掲載)

第一四八回クリスタル短歌の会から

安武ひろ子選

来夏は選挙ありとう高三生の鋭きスピーチ 戦争法廃止
三浦良子

国中にみちた怒りをスルーした戦争法成立の日われは忘れじ
正津房子

病いえみんなと共に声あげて我とり戻す秋日和の日
大西千鶴子

総理の顔見る度ごとに吐き気する国民の声聞く耳もたず
清水淑子

玄関のめくり忘れしカレンダー怒りの日々の行動のあと
広瀬弘子

秋の陽を浴びて揺れいるコスモスに今の世のこと話してみたし
平野万里子

あきらめない「野党は共闘」とシールズの発言みんなを元気にさせる
森ひろ美

曼珠沙華燎原の火のごと土手を這う高き空に対峙するごと
岡本征子

百八十度ベランダより見る空の青これ見よがしに秋あかねの群れ
島田国子

上司のいぬ結婚式は秋陽のなか友の温もりシャッター音満つ
宮川菊代

背丈越すススキの原を赤シャツの夫の背追って歩く砥峰
西嶋節子

満天の星を見上げて峰山にしばし宇宙のひとりとなりぬ
長谷川一枝

どんぐりを庭で見つけて拾いゆけば幼きころがふとよみがえる
塩野菜美

(2015年11月22日付「兵庫民報」掲載)

観感楽学

ヘミングウェイ『誰がために鐘はなる』、スタインベック『怒りの葡萄』、アラゴン『フランスの起床ラッパ』、フーチク『絞首台からのレポート』、ネルーダ『きこりよめざめよ』、尹ユン東ドン柱ジュ『空と風と星と詩』。これらの作品に記されている圧政と侵略者・ファシストに果敢に立ち向かったインターナショナルな壮大な物語は治安維持法下で日本の青年が自由に接することはできなかった▼物語は労働価値学説、史的唯物論、帝国主義と民族自決権、反ファシスト統一戦線の理論に裏付けられていた。それは帝国主義日本が姿を現した一九〇〇年代初頭から弾圧法下で半世紀、日本の良識が命がけで獲得し暗黒を照らした「理性の輝き」であった▼啄木が「朝鮮国にくろぐろと墨を」を塗った頃から、暗黒を突き破るたたかいは東北アジアの民衆を結ぶものとなった。戦後七十年の今日、治安維持法犠牲者国家賠償を求める人々は、闇夜に灯火を掲げ続けた先達を顕彰し反帝独立の夢の相続人でもある▼「慰安婦」を含むすべての戦争犠牲者の国家賠償請求権に時効はない。夢と「理性の輝き」は語り継がれ、日々新たな実りを結ばなくてはならない。戦後七十年、立憲主義の戦線は広がり相続人は確実に増えている。 (A)

(2015年11月22日付「兵庫民報」掲載)

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