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2015年10月11日日曜日

退去強要やめよ――広がる抗議の声:西宮市借り上げ復興住宅

西宮市役所前で抗議集会を開く入居者と支援者(9月29日)

阪神・淡路大震災の被災者のためにUR(都市再生機構)から借り上げた復興住宅の入居者に、住居の明け渡しを求めている西宮市にたいし、抗議の声が広がっています。

同市は、URとの二十年契約「期限」が九月末の借り上げ復興住宅「シティハイツ西宮北口」の入居者に、退去と損害賠償を求めています。

同市役所前では九月二十九日、入居者と支援者ら八十人が抗議集会を開催。ひょうご震災復興借り上げ住宅協議会の安田秋成代表、西宮UR借り上げ市営住宅連絡会の松田康雄代表、借上復興住宅弁護団の吉田維一弁護士らが、URとの二十年契約を盾にした退去強要の不当性を訴え、コミュニティを破壊し仮設住宅や復興住宅で「孤独死」を生んだ震災の教訓に背をむけた許されない対応だと抗議しました。

集会では「コミュニティを保護すべき被災自治体が、被災者のコミュニティを根底から破壊することは、人道上からも許されない」などと指摘した集会決議を採択し、市に提出しました。

吉田弁護士も同弁護団の「要求書」を市に提出。「要求書」は、「制度上、必要な手続きである『事前通知』がされず、終身居住できると信じてきた借り上げ公営住宅の入居者への明渡請求は、『不意打ち』の『退去要求』行為に他ならず、違法であるのはもちろん、人倫に反し許されない」と市を厳しく批判しています。

同連絡会代表の松田氏は、西宮市が借り上げ住宅の空き部屋をURに返還せず家賃を払い続けていることなどの問題で住民監査請求を提出しました。

各界から「継続入居を」の声


借り上げ住宅の入居者への退去強要にたいし、医療関係者、法曹界をはじめ各界から批判の声が広がっています。「神戸新聞」(九月二十九日付)は、県医師会の川島龍一会長の談話を掲載。そのなかで川島氏は「継続入居を認めない市もあるが、震災を経験した自治体として覚悟を持って負担すべきだ」と指摘しています。
(2015年10月11日付「兵庫民報」掲載)

憲法が輝く兵庫県政へ(2):被災者支援

いまこそ「憲法」にもとづく被災者支援に

兵庫県自治体問題研究所事務局長 小田桐功

阪神・淡路大震災から二十年が経過していますが未だに大震災からの復旧・復興が終わるどころか「復興災害」ともいえる事態が続いています。

兵庫県が進めた震災復興は、「創造的復興」といって「多核・ネットワーク型都市圏形成」として大規模開発や神戸空港や関西空港建設の補助や高規格道路など震災復旧・復興とは直接関係のない事業も推進されました。

また、個人補償を拒否したことなどによる被災者支援の遅れによって孤独死や震災障がい者支援の遅れ、アスベスト被害、被災商工業者への直接支援がなかったことによる生業苦など二次、三次災害ともいえる復興災害が続き生活再建は道半ばです。

特に、震災復興借り上げ住宅入居の被災者は、借り上げ住宅の提供者である兵庫県や神戸市、西宮市などによって「二十年の入居が過ぎたから」と住んでいる災害公営住宅から出て行けとの強行「追い出し」を受け、心を痛めています。

これに対して入居者の方々は、「ひょうご震災復興借り上げ住宅協議会」を結成し「希望するすべての入居者が継続入居できるように」と行政に働きかけています。借り上げ入居者の弁護団も取り組み、兵庫県弁護士会も「借上公営住宅における入居期限に関する意見書」を提出し「希望者が原則的に入居継続できる方策」を行政に求めています。

そもそも借り上げ公営住宅は、兵庫県など行政が住宅を失った被災者に災害公営住宅を建設し提供しなければならず、建設が用地難などで至急対応できないことから「UR」などから借り上げた安上りの施策です。「二十年の借り上げ期間」は行政の都合によるものであって被災者の追い出しや入居を認めない行為は不作為に当たります。

借り上げ公営住宅に入居する被災者は、避難所から仮設住宅、コミュニティを無視されながらやっと住まいが保障されたのです。生存権の保障であり、「住まいは人権です」。

日本国憲法は、「この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利」(第一一条)であり、第九八条では「この憲法は、国の最高法規であつて、その条規に反する法律、命令……は、その効力を有しない」こと。第九九条では「公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ」ことを求められています。

県知事(神戸市長、西宮市長)らが、借り上げ住宅入居者の「住み続けたいとの願いに」応えることは「すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については……最大の尊重を必要とする」(一三条)ことから「住民の福祉の増進」(地方自治法一条の二)に資することになり、知事の責務であり、地方自治体に働く公務員の役割ではないでしょうか。

また、私たち国民が主権者として「憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない」(第一二条)ことを肝に命じ、安倍自公政権による強行採決された憲法違反の「戦争法」を許さないたたかいとも呼応し、被災者支援を強めなければならないと思います。


(2015年10月11日付「兵庫民報」掲載)

借り上げ住宅協議会がシンポ:10月29日、神戸市勤労会館

パネラーに早川和男さんら

ひょうご震災復興借り上げ住宅協議会は、阪神・淡路大震災救援・復興兵庫県民会議とともに十月二十九日、午後一時半から神戸市勤労会館でシンポジウムを開きます。パネラーに早川和男(神戸大学名誉教授)、佐伯雄三(借上復興住宅弁護団長)、安田秋成(協議会代表)、広川恵一(医師)―の各氏が予定されています。

(2015年10月11日付「兵庫民報」掲載)

「提訴議案」撤回・否決へ:借上弁護団・住民団体が署名活動

西宮市が、阪神・淡路大震災の被災者向けにURから借り上げた復興住宅である「シティハイツ西宮北口」の入居者にたいし、住居の明け渡しと損害賠償を求めて提訴しようとしている問題で、住民団体や借上復興住宅弁護団は、十二月市議会への「提訴議案」の提出を断念すること、提出された場合は市議会が否決することなどを求める署名活動を開始しました。

署名は、西宮市の提訴方針について、本来、もっとも被災自治体が保護しなければならない「被災者のコミュニティ」を捨てるように迫り、入居者の生命・健康を脅かし、最悪の場合、十数年前に、阪神・淡路大震災の被災自治体が直面したように、「認知症」や「孤独死」を発生させるおそれがあると指摘。提訴方針のすみやかな撤回と十二月市議会への「提訴議案」提出の断念、提出された場合には西宮市議会が否決することなどを求めています。

(2015年10月11日付「兵庫民報」掲載)

神戸市が「追い出し」を条例化:味口市議が反対討論

味口議員
九月二十四日に開かれた神戸市議会本会議で日本共産党の味口としゆき議員が議案への反対討論に立ちましたが、その中で「神戸市市営住宅条例の改正」案に対し次のように反対しました。

味口議員は、神戸市がすすめる「完全予約制」に申し込めない借り上げ住宅入居者の「追い出し」を条例化しようとするものだと厳しく指摘。

八月のパブリックコメントで寄せられた七百五十四件の意見のほとんどが継続入居を望む声となっており、市の「追い出し」方針に同意できない市民が多数いるとして、市の姿勢を批判しました。

「追い出し」方針に同意せざるを得なかった人たちのなかでも、市の執拗な働きかけによって泣く泣く転居せざるを得なかった人が少なくないのが実態だと指摘し、久元喜造市長の「大半の入居者には神戸市の立場を理解してもらっており、ごく少数の方が理解してもらえてない」などの答弁は、入居者の実態を顧みず、事実を歪曲する答弁だと指弾しました。

さらに市長が兵庫県弁護士会からの意見書に対し「法解釈の違い」と答弁していることに対しても「県弁護士会が意見書に示したのは復興施策のあり方」だと指摘、「法解釈の違い」などで済まそうとする市長にたいして「震災後二十年の被災者の苦しみ、現実を知らない答弁だ」と厳しく批判し、希望者全員の継続入居を決断するべきだと迫りました。

(2015年10月11日付「兵庫民報」掲載)

発言:永田秀樹さん(関西学院大学司法研究科教授(憲法学))

今、国民が主権者だと示す時


永田さん

こうした政治課題について行動することは少ないのですが、今回はいくらなんでも認められないと思い、積極的に意見表明などを行ってきました。

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安保関連法は、学者としての良心を権力に売り渡さないかぎり、法案が合憲だなどとはいえません。

集団的自衛権は、憲法研究者だけでなく、歴代内閣も憲法違反だから行使できないとしてきたものです。

高村正彦自民党副総裁は最高裁の砂川判決によって集団的自衛権が正当化されるといいましたが、赤も緑も色という点では同じだから同じというようなもので詭弁もいいところです。司法試験で、砂川判決は集団的自衛権を認めている、自衛隊が海外で武力行使をすることを認めた判決だと書けば、何とバカな答案!といわれ最悪の不合格答案になるでしょう。

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憲法は権力者を縛るための法であり、それを立憲主義ということは、多くの国民に知られるようになりました。

憲法前文は、「政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起こることのないやうにすることを決意し」と定めています。戦争を起こすのは政府です。存立危機事態の要件に、「国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある場合」とありますが、もしも、政府がこのような状況に国民を陥れたならば、政府失格です。

このようなとき、国民は護憲運動を行い、場合によっては抵抗権を行使して政府を転覆することができるというのが、立憲主義の本道です。

たしかに、政府には国民の幸福追求の権利を守る義務がありますが、だからといって、それを口実に外国で武力行使をする権利があるというのは憲法のイロハを知らない倒錯した論理です。幸福追求権は国民の権利であって国家の権利ではありません。

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たたかいのなかで多くの学者が声をあげ、学者の会に関学の教員もかなり賛同しました。関学も大学人としてまとまって声をあげられないかということで運動を始めました。

そこで、学者の会の賛同者や九条の会のメンバーによびかけ、キリスト教主義教育を掲げる関学らしい声明を作成。八月十日には二十人程度が集まり、賛同署名にとりくみました。賛同者には多くの教員、卒業生などとともに元学長らも賛同されました。短期間で五百七十一人が賛同する画期的な取り組みとなりました。賛同署名とともに、署名にそえて素晴らしいメッセージが次々と寄せられました。

そして法律の可決・成立をうけ十月一日、「安保法案の強行採決に抗議するオール関学緊急集会」を行い、百七十人が参加。元学長、SEALDs KANSAIのメンバーも参加し、オール関学の抗議の意志を示す集会になりました。(一面の記事参照)

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法案は可決されましたが、その成立過程のなかで、安倍政権は醜態をさらしました。次の選挙に向けて国民に重要な判断材料を提供しました。

いまこそ国民が主権者であることを示すときではないでしょうか。

かつて民主党が政権をとったとき革命が起きたかと思いましたが、中途半端に終わりました。しかし今は若者・国民の運動がかつてなくひろがっています。

共産党が安保法制を廃止する「国民連合政府」を提案していますが、実るようにぜひ期待したい。 (

(2015年10月11日付「兵庫民報」掲載)

憲法違反と認める:駅前文化祭の強制中止を姫路市が全面謝罪

姫路市から謝罪の回答書を受け取る谷口西播労連議長ら

姫路市は九月三十日、姫路駅前広場で七月に開かれた「駅前文化祭」を安倍政権を批判した内容を問題にして途中で中止させたのは、憲法違反の誤りだったと全面的に謝罪しました。

この駅前文化祭を中心になって開いた西播労連は同日夜、報告集会を開きました。


集会で谷口善弘西播労連議長は、「姫路市が憲法違反を認め全面謝罪したので、訴訟も取り下げた。この問題では全国からも連帯して姫路市に抗議が殺到した。全国各地で政権批判の俳句や展示物への自己規制なども広がっていただけに、今後の全国のたたかいを励ますものになった」と挨拶しました。

津川知久兵庫労連議長も、「これは、姫路だけの問題ではない。安倍政権批判を問題にし、表現・集会の自由を侵害した重大な事件だ。市民からも批判が出るなど国民の意識は成長している。戦争法は強行されたが、廃止へのたたかいに大きな力になるものだ」と挨拶しました。

大多和優子弁護士は、「事件がマスコミで大きく報道され、姫路市側は市長会見でも中止になったことは申し訳ないと言いながら、〝申請内容と違った〟と西播労連側にも問題があるように発言するなど、憲法違反の認識を持っておらず、形だけの謝罪ですまそうとしていたので提訴してたたかおうということになった。今回、姫路市が憲法違反を認め市長会見も含め発言も撤回し、全面謝罪したので提訴を取り下げた」と経過を報告しました。

参加者から「良かった」との発言も相次ぎました。問題とされた歌舞団「花こま」の団員は、「(この時演じていた面踊りは)注目され各地で演じてきた。今度は戦争法廃止で新しい面踊りを考えたい」と発言しました。

当日の面踊り

出田馨西播労連事務局長からは、改めて駅前文化祭を開きなおしたいとの発言がありました。

吉田竜一弁護士は、「姫路市の回答は真摯な全面謝罪。問題にした憲法二一条『言論、表現の自由』は民主主義の核心だ。この侵害を認めた意義は大きい。憲法が保障するこの権利を根拠に、憲法違反の戦争法廃止、民主主義を取り戻すたたかいもできる。今日が終わりでなく、たたかいの始まりにしよう」と呼びかけました。

(2015年10月11日付「兵庫民報」掲載)

オール関学緊急集会:安保法案強行採決に抗議


関西学院大学の有志が主催する「安保法案の強行採決に抗議するオール関学緊急集会」が一日、西宮上ケ原キャンパスで行われ、約百七十人が参加しました。

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集会の冒頭、経過報告が行われ、法学部が中心となって署名活動が始まり、人間の命に関わる問題だとして、神学部の教員や学生からも多くの声が寄せられ、賛同者は五百七十一人にのぼっていることが紹介されました。また、同大法学部教授の柳井健一氏が講話として話をし、同大学の学生でSEALDs KANSAIの寺田ともかさんが活動を報告しました。

柳井氏は、安保法の成立過程を批判したうえで「法律後もこれだけの人が集まり、何かしようと行動するのは新しい状況。立憲主義と民主主義を取り戻すたたかいを持続させよう」と訴えました。

寺田氏は、「教室に入れないほどの人を見て希望を感じる。SEALDsとしては、『賛成議員を落選させよう』という運動にとりくむことになると思うが、本当の積極的平和主義とは何か、これからも考えていく」と語りました。

リレートークでは、同大元学長の武田建氏もマイクを握りました。武田氏は、戦中、関西学院大学の時計台が真っ黒に塗られたり、外国人宣教師が全員帰国させられたりした過去に言及。大学に陸軍将校が入ってきて、賛美歌や、英語で書かれた同大の校是「Mastery for Service(奉仕のための練達)」が入っている校歌を禁止された時代があったことを振り返り、「そういうことがまた日本でも行われるようになってしまうのではないか、皆さんも危惧し、私も危惧しています。だから今日ここに来ました」などと語りました。

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集会の最後には、「与党自民党・公明党、他三党が、参議院特別委員会・本会議において、数にものを言わせた強行採決によって安保関連法案を可決・成立させたことに対して、満身の怒りをもって、抗議します」とする抗議声明を採択しました。

(2015年10月11日付「兵庫民報」掲載)

「戦争法廃止の国民連合政府」をご一緒に:日本共産党が諸団体を訪問・懇談

日本共産党の「戦争法(安保法制)廃止の国民連合政府」の提案を持って日本共産党兵庫県委員会は諸団体と懇談を行っています。

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兵庫労連役員と懇談する松田委員長(右)

松田隆彦県委員長は九月二十九日、兵庫労連を訪問し、提案の内容を説明しました。兵庫労連側は津川知久議長らが応対し、懇談しました。

津川議長から「成立後すぐに出された国民の思いと噛み合った提案。戦争法廃止・安倍政権打倒のたたかい、戦争法廃止の国民連合政府をつくる提起は、われわれの運動でもあり、一致する課題である」と賛同の発言がありました。

懇談では、これまでの共産党の政権提案との違いや、今回の提起が、歴史的な国民のたたかいの発展・共同のなかで運動の側からも求められてきた方針であり、安倍政権の暴走が民主主義のルールを壊す非常事態のもとでの提起であることなどが語り合われました。

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憲法共同センター代表者会議で報告する
村上書記長

十月三日に開かれた兵庫県憲法共同センターの地域・団体代表者会議では、村上亮三書記長が今回の提案を説明しました。

村上氏は、これまでの政権提案との大きな違い、提案が実現可能な情勢と運動の到達のもとで国民の運動の発展のなかで打ち出された意義を説明しました。

論議では、「戦争法が通ってからの方がビラの受け取りなど、反応が高い。国民の間には不安があるのではないか」などの声も出て、当面の運動スローガンとして①戦争法発動阻止、廃止を②立憲主義・民主主義を守ろう―の二つに加え、③戦争法を廃止できる政府をつくろう―が確認されました。

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党西播地区委員会も、西播労連、姫路民商、新婦人姫路支部、姫路医療生協、姫路総合法律事務所、姫路労音を岩崎修地区委員長、入江次郎県会議員、姫路市会議員が訪問し、懇談しています。

(2015年10月11日付「兵庫民報」掲載)

あまがさき九条ネットが総会

連立政府は私たちのたたかい


「九条の会・尼崎ネットワーク」が十月三日、十周年総会と記念講演会を尼崎市中小企業センターで開き、百七十五人が参加しました。戦争法が参議院で強行採決された後で初めての尼崎での集会となりました。

総会では、一年の活動を振り返り、戦争法案廃案をめざして、八月二十九日の阪神尼崎での一千人集会、九月十三日の緊急集会には五百人が参加するとともに、採決が強行された十九日まで、毎日宣伝を行うなど、集会・宣伝行動をしてきたことが報告されました。

そして、「これからが第二戦。運動をあきらめず、最後までやりきろう」「野党が乱立していては勝てない。共産党が呼びかけた連立政府は私たちのたたかいだ」と今後の取り組みが確認されました。

中村恭子さんのギター演奏のあと、神戸学院大学法学部の上脇博之教授(憲法学)が記念講演しました。

上脇教授は、ポツダム宣言以後の日本の政治の流れや安保法制の条文も紹介しながら問題点を解明。「集団的自衛権は、攻撃を受けていないのに攻撃するもので、実際は『他衛権』になる」「もともと安倍内閣は、集団的自衛権ができないから憲法を変えようとした」「二〇一四年の日米の新ガイドラインで、中央政府のみならず、地方公共団体や民間の協力が求められる」と指摘しました。

さらに、「安倍総理は国民が忘れるのを待っている。大事なのは主権者として憲法違反といいつづけること、賛成議員を国会に行かさないこと」とのべ、今からできることとして「賛成議員の落選運動」を提唱しました。
(辻おさむ=尼崎市議)

(2015年10月11日付「兵庫民報」掲載)

九条の会かわにし10周年記念講演

戦争する国づくり止める力は国民にある


九条の会かわにしは十月四日、十周年記念のつどいを開催しました。

参加者は百人を超え、代表挨拶のあと、かわさきゆたか氏&川崎洋子さんの歌と演奏で、会場もいっしょに「九条を守ろう」などを歌い盛り上がり、兵庫県弁護士会の吉田維一弁護士の講演がはじまりました。

講演で吉田氏は、国家権力を制限するために憲法が作られた歴史から、国民の利益・基本的人権を守る考えが立憲主義であることを冒頭に述べた上で、憲法九条がこれまで自衛隊の活動に与えてきた影響・役割を説明しました。

これまでの歴史的事例をもとに、集団的自衛権が「他衛」を口実に他国の戦争に介入する権利になっている実態と、安保法制によって、自衛隊が米軍と戦争に参加させられることや、医療や土木、輸送など私たちの日常生活にも影響を及ぼす法であることを示し、安倍政権によって日本が戦争する国に変えられようとしていると指摘するとともに、それを止める力が国民にあることを強調しました。
(吉岡健次)

(2015年10月11日付「兵庫民報」掲載)

革新芦屋の会―「ナコン事件」について聞く

〝戦争のなかで誰がどんな目にあうか…〟


「革新芦屋の会」は九月二十六日、豊中と芦屋、両『9条の会』などでご活躍の鵜崎泰さんの「ナコン事件のお話」を聞くつどいを開きました。

一九四一年十二月八日。「真珠湾攻撃の日」としてはよく知られた日ですが、東南アジアでもイギリスやアメリカ(の植民地)に対する開戦の日でもあります。

日本軍は、フランスの「ビシー政府」がドイツの傀儡政権であったことを利用して、仏領インドシナを足がかりに、イギリス領だったビルマ(現ミャンマー)、マレーシア、シンガポールなどに攻めていくため、中立国であったタイに「兵員通過」を認めるよう強要。タイ当局が応じなかったにもかかわらず、日本軍は南部タイに不法な上陸作戦を強行。タイの現地軍と日本軍の双方に百数十人の戦死者がでる戦闘となりました。

そのなかで、たまたま現地にいた「昭和通商」社員の日本人六人がタイ警察に射殺される事件が起こりました。これが「ナコン事件」です。民間日本人殺害についてタイ当局が非を認めた形で、この事件は「なかったこと」にされ、ごく一部の人だけに語り継がれてきました。

鵜崎泰さんは、事件前夜にその「六人」と別れたために難を逃れた方のご子息。戦争のなかで誰がどんな目にあうか、その生々しい実例を「戦争法制」とも重ね合わせ、熱弁をふるい、三十人の市民が聴き入った二時間近くでした。

なお、「六人」のうちの一人の娘さんである奈良迫ミチさんが、鵜崎さんのお父さんから聞き取ったことをまとめた本『ナコン事件』が九一年に日本随筆家協会から刊行されています。
(副島圀義=革新芦屋の会)

(2015年10月11日付「兵庫民報」掲載)

NPO法人IPPOが〝おきなわディズ〟

沖縄をまるごと知って戦争してはならないの思い強く

エイサー

NPO法人IPPOは九月十九、二十日、尼崎太陽の子保育園で「おきなわディズ」を開催し、二日間でのべ三百人が参加しました。沖縄の現実とたたかいを、展示や語り部の話、辺野古支援に行った人の話、現地の保育園や若者からの報告、高江地域のヘリパッド反対座り込み現場からの電話インタビューなど多彩な形で紹介しました。

この取り組みはドキュメンタリー映画『標的の村』を通して知った沖縄の現実を前に、「知らなかった、知らされていなかったでは済まない」という〝今の私たちの思い〟から企画しました。原発もそうですが、知ったからには、より深く学ぶことと知らせていく行動がより大事だとの思いからです。

沖縄の文化や芸術、豊かな食にも出会って、「幅広い人たちにゆるやかなところからでも感じとってほしい」と、エイサーや琉球舞踊の鑑賞、沖縄の食品や民芸品の販売もしました。物販利益は辺野古基地闘争支援として送ることにしました。

当日は、沖縄にいたというお年寄りの姿や若い保育士、子育て中のお父さんお母さんも熱心に見聞きしていました。

仲村さん
なかでも、語り部の仲村元一さんの話は特に衝撃的で、沖縄で日本兵が住民にどれだけ残虐な行為をしたのかをとつとつと話されました。

安保法制が国会で成立した直後の日でもあり、戦争の現実が、非道さが胸に突き刺さり、「絶対に戦争はしてはならないと思いました」という司会者の声は涙で震えていました。


(小林保子=IPPO事務局)

(2015年10月11日付「兵庫民報」掲載)

北但ごみ焼却施設事業取り消し訴訟

環境破壊、住民無視、強制収用、不自然な入札…

北但行政事務組合(豊岡市、香美町、新温泉町)が豊岡市竹野町坊岡にごみ焼却施設を建設中ですが、その都市計画事業認可の取り消しを求め、兵庫県知事を相手に一市二町の住民九十七人が起こした訴訟の証人尋問が十月一日、神戸地裁で行われました。

提訴以来足かけ四年、法廷期日には、原告住民らが臨時バスで傍聴に駆けつけてきました。この日も二十一人の傍聴団が見守りました。

原告側証人は後藤隆雄(元神戸大学教員)、安治川敏明(元北但行政事務組合議会議員)、河原宏樹(隣接林区・農業者)、津禰鹿知己(坊岡命と暮らしを守る会・地権者)の四氏。

津禰鹿氏は「地元合意したと言うが、二十四戸中十二戸の賛成だけ。表決参加を要望した女性の意見は無視され、男女共同参画の県への申し立てで『助言』も出され、到底、住民が合意したとは言えない」と痛烈に証言しました。

河原氏は「専業農家で市長も推奨するコウノトリブランドの米作りをしており、田に取水する上流に水質汚染の危惧のある施設の建設には、林区は断固反対している」と述べました。

四氏それぞれの立場から「大気水質土壌等の環境破壊」「地元住民の合意無視」「全国に例がないごみ焼却施設の用地強制収用」「百七十二億円の最低価格事前公表、一円オーバーの落札」などの問題点を論証しました。

原告代理人の弁護団は前田貞夫、木下和茂、與語信也、小沢秀造、園田洋輔弁護士で、原告側証人の主尋問、被告側証人の反対尋問にあたりました。

また、十二月二十四日結審、来春判決の見通しとなりました。

(2015年10月11日付「兵庫民報」掲載)

みんぽう川柳〈九月〉「彼岸花」

選者 島村美津子

特 選

戦争法廃止の声に彼岸花 神戸市 川上俊智

【評】国民の大方の理解を得ていないことを承知していると言いながら強行採決に至った「安保法」。
真っ赤に燃える彼岸花、約束をきっちり守って九月の花の彼岸花、二度と戦争してはならない戦争法廃止に向けて彼岸花は咲く。

入 選

彼岸花 原風景と亡夫の顔
神戸市 誠かおる

彼岸花揺れる遠くを見つめる目
神戸市 妹尾 凛

藪の中ひっそり毅然彼岸花
神戸市 田川 滋

戦争の体験を聴く彼岸花
明石市 小西正剛

土手に咲くあなたどこです彼岸花
神戸市 梶山洋枝

戦争へ続く道筋 彼岸花
神戸市 松下正子

君もまたレッドアクション彼岸花
神戸市 古賀哲夫

鎮魂の火か赤赤と彼岸花
神戸市 熊谷敏子

怒られたっけ抱え帰った彼岸花
神戸市 山本尚代

診察日忘れないでと彼岸花
神戸市 伊藤マツ子

祖母ちゃんのお萩思い出彼岸花
神戸市 長沼幸正

墓まいりごくろうさまと彼岸花
明石市 大西照美

違憲です列を作って彼岸花
神戸市 塩谷凉子

うねる波稲刈る畦の彼岸花
神戸市 野口美智子

(2015年10月11日付「兵庫民報」掲載)

私たちの「国民連合政府」へ

  段 重喜

(2015年10月11日付「兵庫民報」掲載)

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