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2012年12月30日日曜日

県教委が高校入試制度「改善」

学区拡大「基本方針」すら逸脱


兵庫県教育委員会は十二月二十日、二〇一五年度からの高校入試制度の「改善」を発表しました。

県教委は一五年度から公立高校通学区を五学区に拡大再編し、複数志願選抜を全県に導入する「基本方針」を一二年一月、県民の反対の声を押し切って決定していますが、今回発表された「改善」はその「基本方針」やそのもととなった「通学区検討委員会」での議論の内容すら逸脱したものになっています。

単位制普通科・総合学科も複数志願に


現行では単位制普通科と総合学科は、定員の五〇%が全県対象の推薦入学で、残り五〇%が学区からの単独選抜です。

「改善」はこの単独選抜をやめ、一般(学年制)の普通科同様複数志願選抜に加えるとしています。

しかし、検討委員会は学年制普通科のみを取り出して「選択肢が少ない」と、学区拡大の必要を主張していました。

単位制普通科と総合学科も選択肢に加えることは学区拡大の論拠と矛盾しています。また、検討段階からこの方針が示されていれば、県民世論に大きな影響を与えたはずです。

「その他校希望」を廃止


現在、丹有、北但、南但、淡路学区以外の学区で行われている複数志願選抜では、出願時に第一、第二志望に加え「その他校」を希望していれば、第一、第二志望両方が不合格でも、得点によっては、学校は選べないものの第一、第二志望以外の高校に入学することができます。

複数志願制導入の際、「一定の点数をとればどこかの高校に入学できるという総合選抜制度のよい点も取り入れている」と説明していました。

しかし、学区が拡大されると「その他校」合格で遠距離通学をよぎされる懸念があることを県教委も認め、「基本方針」では「通学距離や時間を考慮した『その他校希望』制度となるよう、そのあり方を見直す」としていました。

「改善」では、「その他校希望」を見直すどころか廃止し、その代わりとして「第二志望の変更」を認めるとしています。これでは、意に反した通学となる高校を「自己責任」で第二志望として選ばせることになりかねません。

連携中学校以外からの合格を18%に拡大


但馬では現在、同じ地域の高校へ進学しやすいよう、高校ごとに連携中学校を定め、連携校以外からの合格者を北但では六%以内、南但では五%以内としています。

「改善」は連携校以外からの合格者比率を一八%に引き上げるとしています。地元では連携校方式が維持できないとの声があがっています。


高校学区拡大反対連絡協議会結成



この間、各地で学区拡大反対運動を広げてきた地域の会などが結集し、12月23日、高校通学区拡大反対連絡協議会を結成しました。アピール署名や議会請願、新聞意見広告などで県民世論を広げ、学区拡大撤回をめざします。

(2013年1月6日付「兵庫民報」掲載)

総選挙をたたかって:堀内照文

日本共産党兵庫県副委員長 堀内照文

昨年末の総選挙では、日本共産党は八議席を確保しました。多くのみなさまのご支援に心から感謝申し上げるとともに、近畿比例で一議席を減らしてしまい、私も議席に届かなかったことを、お詫び申し上げます。

今回の選挙戦で得た教訓をしっかりと掘り下げ、直ちに今年夏の参院選勝利への活動へ生かして奮闘したいと思います。


選挙結果の全体は、「自民圧勝」というものですが、実際には、「政権交代」で大敗した前回と比べても二百万票以上も減らしています。公明党も前回比で百万票近く減らしており、とても「勝った」とはいえない中身です。「二大政党」全体でも七割近くあった得票が四割台にまで落ち込んでいます。兵庫では三九%にまで落ち込んでおり、「二大政党」の支持基盤の崩壊はより顕著です。「維新」など「第三極」は、近畿で伸ばしたものの、当初の勢いを欠くものになりました。「未来」は六十余議席から九議席への惨敗です。

「政治を変えたい」という国民的な模索と探求はさらに深まり、そのエネルギーが大きくなっていくことは間違いありません。

そうしたなか、勝ち取った八議席は今後のたたかいの足がかりとなる貴重な議席です。

模索する有権者に党の主張や政策、立場が届くほど広がる手応え

選挙戦そのものは、最後まで模索する有権者に、党の主張や政策、立場を届ければ届けるほど広がる、確かな手ごたえを実感するものでした。

そうした有権者の動向を考えて、一カ所十五~二十分の街頭演説を丁寧におこなうことを心がけ、最後まで演説は十五分程度を、丁寧に語ることを貫くなかで、徐々に手ごたえが生まれてきました。特に、最後の三日間は、文字通り尻上がりに反応がよくなり、最終日は、これまでに経験したことがないほど、男女問わず、どの年齢層からも、またどのテーマでも、うなづいたり、手振りや「がんばれ」などの激励、宣伝物を向こうからとりにくるなどの姿が相次ぎました。後にある事務所でお話をうかがうと、小選挙区候補が地元駅で最終日の夜に宣伝をしていると、「今日は昼に神戸で演説を聞いた。共産党に入れることを決めた」と若い人たち三人くらいから声をかけられたそうで、訴えが届けば確実に広がっていった選挙だったと思います。

論戦の中身では、「提案し、行動する」党の立場が、有権者の心をとらえました。消費税増税に頼らない財源論、いますぐ原発ゼロこそ本当に責任ある提案であること、政党のあり方論などにくわえ、当初、“経済政策は自民党”のような雰囲気がつくられていましたが、“リストラでは産業の未来もない、大企業の内部留保の一部を活用して正社員の雇用を増やしてこそ、ホンモノの景気回復策”とのわが党の訴えは、若いサラリーマンや女性層も含めて、現役世代の心をとらえる力になったことは、これまでにない新しい特徴だと思います。また、憲法問題でも、従来距離のあった中高年の男性層からも「国防軍でいいのか」との懸念から、尖閣諸島や北朝鮮問題も含めて、紛争の解決のためには外交手段が大事であること、共産党の野党外交を紹介すると、共感する反応が寄せられたことも新しい特徴でした。

「経済提言」や「原発ゼロ提言」など、この間の政策提起の成果であり、約一年かけて懇談会や、原発ゼロをめざす運動を多くの国民とともにとりくんできたことも大きな力となりました。
選挙中、自民党の安倍総裁も、消費税増税の実施は経済状況を判断するといわざるをえませんでした。ならば、中止すべきかどうか問われます。消費税増税の立場の違いを超えて、この時期の増税の中止を国会で多数にする条件が広がっています。原発ゼロも一〇年から四〇年と違いはあっても、少なくとも「なくす」という方向性は多くの政党が否定できなくなっています。ならば、その間、一つひとつの原発の再稼働の是非が具体的に問われてきます。また、改憲・タカ派の潮流では、山積する対中国、アジア外交で行き詰まることは必至です。

私たちがおこなった選挙中の論戦は、このように今後のたたかいにすべて生きるものです。政治のゆきづまりのおおもとにある財界中心、アメリカいいなり政治を正す立場と覚悟を持っているのが日本共産党です。目の前の問題の解決を通して、政治の変革を求める国民的模索に寄り添い、ともに打開する日本共産党の存在はますます大きなものになるでしょう。論戦の成果を新たなたたかいの力にして奮闘し、そうした姿を通して、「共産党の八議席があってよかった」「もっと大きく」と思ってもらえるよう、国会内外で(私はもちろん「外」でですが)活動を強めたいと思います。

国民に根を張った不抜の党をつくろう

「維新」などの動向から全国一の激戦といわれた近畿で一議席後退を余儀なくされたことは残念ですが、多くの人が最後まで模索し、前回と比べても一千万人の人が投票に行かなかったことを考えると、その一割でも獲得できる党であれば、あと百万票は上乗せできたのにと、やはり、私たちの「自力」不足を痛感させられます。

投票日の翌日・十二月十七日付の中央委員会常任幹部会の声明で、「党の力の根源は、何よりも、さまざまな困難に直面しその解決を求める各層の広範な国民に溶け込み結びつく力にこそあります」「行き詰まった古い政治のもとで、苦しめられている多くの国民と結びつき、その苦難を軽減する展望を語りあう……国民に根を張った不抜の党をつく」るとの指摘は、その点で非常に大事な今後の課題だと思います。

それでも、この間「党勢拡大大運動」にとりくむなかで迎えた新入党員のみなさんが、宣伝や対話に各地で奮闘する姿や、議会中にもかかわらず粉骨砕身いただいた地方議員のみなさんの奮闘には頭が下がる思いです。

第二十五回日本共産党大会で決めた成長発展目標の達成など、この二〇一〇年代を党躍進の時代にするために、本腰を入れた、性根をすえたとりくみが本当に求められていると思います。この点でこそ、党の真価が問われているとがんばりたいと思います。

(Web版のみ)

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